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【海外レポート】
農耕の源流エジプトを往く 最終回 エジプトで痛感した驚嘆の日本農政
- 編集部
- 第6回 2013年02月15日
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冒頭の人物は、ムスタファ氏(左)と父ナッガーリ氏(右)である。今回の連載にあたり、稲作地帯の経営者や精米所への取材はムスタファ氏の紹介のおかげで実現できた。
35年前、父が設立した農産物の輸出業フレッシュフルーツ社の経営を引き継ぎ、エジプト米輸出協会の会長も兼務している。本社は首都カイロのビジネス街ドッキ地区におき、海外支社は成長するアラブ新興国アンマン(ヨルダン王国の首都)、ドバイ(UAE)、クウェートシティ(クウェート)の3拠点を持つ。
売れるものをつくって輸出するシンプルさ
同社の重要輸出品目はタマネギだ。通常品種はヨーロッパ諸国へレッドオニオンはアラブ諸国へと食文化に応じて、品目を変えている。輸出時期は3月から6月だ。
ジャガイモは多品種取り揃えている。 NicolaやSpuntaといったメジャー品種のほか、Diamont、Monaliza、King Edwardsのようなヨーロッパの新品種を導入し、市場ニーズにこたえている。暖地の気候を生かし、EU諸国の端境期である12月から4月を狙って輸出する。
栽培化発祥の地だけあって、ニンニクの輸出量も多い。地元品種だけでなく、輸入業者のニーズに応じて中国品種も契約栽培している。半乾燥は3月から4月、乾燥ニンニクは4月から9月と出荷時期をずらし、輸出期間を長期化させている。
知られていないがエジプトは世界4位のイチゴ輸出国である。日本産と比べれば味も形もいまいちだが、それでもイギリスやドイツからの引き合いが強いという。傷みやすいため空輸がほとんどだが、運賃削減のために海上輸送にも試験的に取り組んでいるという。
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