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【特集】
農業機械を通常ルート以外から求めるという選択
- 編集部
- 2013年02月15日
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北海道の読者を対象にファクスとインターネットで農業機械の購入先に関するアンケート調査を行なった。有効回答者数は29人。十勝が41%で、以下、空知が24%、オホーツクと上川が14%などと続いた。
まず、通常ルート(国内ディーラー大手6社)以外から外国の農業機械を購入したことがあるかとの問いに69%が「ない」と答えた。一方、「ある」とした人の86%は十勝かオホーツクの在住だった。これは、輸入代行も行なう販売会社が十勝の芽室町と北見市に集中していることが大きいと思われる。
では、そうした会社と取引する人は何を購入しているのか。傾向的にはトラクターが多いが、砕土・整地関連やスプレーヤーも散見される。
通常ルート以外を使う理由についてはなんらかの不満を抱いてのことには違いない。通常ルートで扱う製品の種類や強度、価格が引っかかるようである。
購入の前後でトラブルに見舞われたことがあるかとの質問では、「ない」とする人が4人に対して、アフターサービスを問題視する人もいた。ただ、シーズン中に通常ルートと同等のサービスを求めたりするのは酷といえるかもしれない。そういったことは自己責任で割り切って利用する必要がある。
最後に、今後、購入を希望する製品を聞いたところ、ここでもトラクターと砕土・整地関連が挙がった。なかにはフロント作業機を推す声もあった。
他方、これまで通常ルートしかかかわりのなかった人の胸の内はどうか。購入への興味は半々に分かれ、「ある」が52%、「どちらともいえない」と「ない」を合わせると48%だった。後者は通常ルートに満足していたり、アフターサービスへの不安に意見が集約されるが、前者にしても通常ルート以外とコンタクトを取ったことがない実態がうかがえる。
編集部では、どちらを勧めるわけでもない。しかしながら、通常ルート以外での販売が伸びてきた印象を受けるこの現実は、農業経営者と国内ディーラー大手に農業機械市場のグローバル化を示唆しているような気がする。農業経営者にとっては、単純にユーロ安だから輸入代行を頼むといった発想ではなく、農業機械との向き合い方を熟考するタイミングが来たといえるのではないだろうか。23ページの宮井氏の記事では北海道の何倍もの経営面積を持つアメリカの農業経営者が冬場に大きな農業機械を自らメンテナンスする様子も語られている。(永井佳史)
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