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圃場管理システム(1)



圃場管理システムを利用して農場の情報をデータ化すること

(独)農研機構中央農業総合研究センター 農業情報統合利用プロジェクト プロジェクトリーダ 吉田智一氏(よしだ ともかず)

プロフィール:1983年東京大学農学部卒業。農学博士。1983年に農林水産省に入省後、生研センター、近畿中国四国農業研究センターを経て、2011年より中央農業総合研究センター 情報利用研究領域 上席研究員。研究テーマは、農業情報システム化・システム開発、各種農業情報(現場情報、精密農業、etc)のシステム化・ネットワーク化。

――農業系のソフトウェアを導入すると、どんなことができるようになりますか?

まずは、今まで頭の中でやっていることを紙の上に落としてみましょう。さらにその作業も、色鉛筆で塗ったり、帳票に書いたりしていたものを、コンピュータ上のデータにして、画面上で一目瞭然になるようにしてみてください。やってみたら、その効果が分かります。
目先の入口は、日々の圃場毎の日報をまとめるのが大変だという事務の煩雑さの解消に役立つという動機だと思いますが、交付金を申請するための地図を作っておくだとか、転作の関係で栽培日誌から農薬の使用量の記録を取りたいという動機で始めていただければいいと思います。手近な動機だったら簡易なシステムでも取り組めますし、さらに、生産計画や販売計画まで広く取り組みたいのであれば、その目的に適したシステムもあります。今、自分がやろうとしていることに対して、どの部分をコンピュータで支援してもらいたいのかを考えてみてください。

【農業関連ソフトの分類】

――農業関連のソフトウェアが増えてきましたが、どのような種類がありますか? 

大きく分類すると、農業簿記と農作業日誌、それと農業生産工程管理システム(圃場管理システム)の3つに分類できるかと思います。まず、農業簿記ソフトは、年度末の申告の際の書類手間を省くことが主な目的で、出入金の管理が中心です。次に農作業日誌は、日々の作業と気象情報などを記録するもので、従来はカレンダーに書き込むタイプが中心でしたが、マップと連動する商品も出てきています。3つ目の圃場管理システムは、圃場を地図上でビジュアルに管理し、圃場毎に作業の詳細データ(作業日、作業時のデータ)を入力・管理できます。

――何を基準に選んだら良いのでしょうか?

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