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【北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信】
北海道で7俵の収量を叩きあげた大豆種子とは?
- 西南農場 代表取締役 宮井能雅
- 第58回 2013年02月15日
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このスズヒメと呼ばれる極小サイズのレトロ大豆は近年栽培が減り、十勝地方でもたぶん数十haあるかないかの面積になっていると聞く。納豆の適性や耐センチュウ性は抜群らしいが、いかんせん早生過ぎて栽培地域が限られるのと、収量が低く収益性が悪いので、多くの生産者は食指を動かそうとしないのが現状のようだ。よって、十勝より積算温度が高い長沼でこのスズヒメを栽培したら、熟期がもっと早まり、収量、収益はより悪くなることは分かり切っている。たぶん私が納豆用の大豆を栽培しているのでお声が掛ったのだろうと推測した。まったくお話にならないので申し出をお断りすることになったのだが、念のためにしっかりとダメな理由を説明して、不必要な情報をスマホで拡散させ、犠牲者を出さないためにも「間違っても都府県にこの話を持っていってはいけません」と強めの口調で伝えたが、案の定やりやがった。よりにもよって埼玉のラジコンヘリとナニをイジラせたら右に出る者がいないチョー・フィンガーテクの持ち主である小林秀康さんのところに話を持っていたのです。さすがの彼も何か疑問を感じたのか、私に相談をしにきたので、一応、農業とナニに思慮深い彼に栽培してはいけない説明をすることになった。ではなぜ“先祖返りのゾンビ野郎”などとバイオハザードの新作の宣伝をする様な思いになったのかを説明いたします。
アグリー・アグリー・アグリー
平成の世になったころに、やはり今回と同じように「オオヤチを作りませんか?」と誘いの電話があった。オオヤチってなんだ? と考えていたら、大脳の細胞にあるメモリーに大谷地の名前が浮かんできました。電話の相手に「確か、とても古い品種ですよね」と答えると相手は「あの古い品種のコクと香りがたまらないと言う消費者がいるんです」と答えた。この大谷地大豆は昭和初期に栽培が始まり、昭和30年くらいまで栽培されていたようです。私は「このような古い品種は作りづらいし、収量が明らかに低く、収益が悪いのでダメですよ」と話した。すると相手は「これだから最近の農家はだめなんだ、消費者は古い品種を望んでいるんだよ。だから米国の大豆に負けるんだ」と私を完璧に批評し、論じ始めたのです。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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