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独断注目商品REVIEW

アジア共通設計の乗用田植機 基本性能に絞り込み低価格を実現

2010年より(株)クボタがリリースを始めたアジア共通設計のワールドシリーズ。自脱型コンバイン、大型トラクタ、普通型コンバインに続くのは、アジア各国に市場が広がる田植機である。コンセプトは一貫して、高い基本性能・高耐久性・低価格の三拍子だ。

田植機 ウエルスターワールドWP60D

 「ウエルスターワールド WP60D」は機能を絞り込み、200万円を下回る価格を実現した。同社の現行国内モデル(6条植え)と比べて約15%抑えられている。中国やタイ等で販売されている乗用田植機をベースとし、同社の中国工場(蘇州)を中心に海外で製造・調達した共通部品を逆輸入し、国内の宇都宮工場で最終的に組み立てる。歩行型から乗用型へ市場拡大が見込まれるアジア市場との部品の共通化による生産コストの低減効果は絶大だろう。


基本は力強い走破性ときれいな植付け

 同社が歩行田植機を発売したのは1971年に遡る。土を入れた育苗箱に種籾を播いて育苗し、その苗を田植えするという技術革新となったSPS2(歩行2条植)は当時の価格で約16万円だった。その後、乗用田植機の開発が始まり、基本形となるNSR6(乗用6条植)が発売されたのは、10年後の81年のことである。それ以来、高性能化、高速化のニーズにメーカーは応えてきた。

 限られた国内の田植機市場で販売するためには、機能が増えれば機械の価格が高騰するという繰り返しで、使わない機能も搭載された高価な機械が投入されてきた。しかし、「余計な機能は要らない。長く使える機械がほしい」という声からも気づかされるのは、必要な機能とは何かという点である。

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