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特集

売ることから発想するこれからの農業
作れるだけでは半人前!!

「そうすると頑張って根を張りますからね。より広く、より深く。結果的に丈夫なホウレン草ができます。葉の厚みや色もいい状態に育つんです。それから、ホウレン草は多毛作に向いてはいるんですが、あまり無理をさせると自滅します。野菜も人間もね」

 甘やかさない、無理をさせない。それは北島さんの経営そのものでもある。最後に北島さんはこう締め括ってくれた。 

「いずれは、もっと効率的に大量にホウレン草を作る人が出てくるでしょう。そうすれば価格も大幅に下がる。私は、値崩れするような作物を作ることにこだわり続ける考えはありませんから、その時はまた他の作物を作ることになります。自分のやり方に自信と誇りが持てれば、どんな作物も作れますよ」 (西田真二)


施設園芸協同組合を設立。直営店での直売と小売りへの卸しで年商12億円

KEKグループ 宮田和男さん(茨城・協和)

 茨城県の中西部、栃木県境に近い場所に位置する真壁郡協和町。その周辺は、ハウス栽培を主体とする疏菜園芸が盛んな地域だ。2月から3月は、キュウリの出荷が本格化を迎える時期に当たる。550坪の規模を持つ協和町施設園芸協同組合の中央選果場での作業風景は、さながらオートメーション化された工場だ。

 その立役者は、昨年1月に導入された画期的な機能を備えたキュウリ選果機。名前を「イタマーズ」という。ベルトコンベアに乗って流れていくキュウリは、まず選別機にかけられる。コンピュータと連動した内蔵カメラが長さや曲がりの度合を自動的に感知し、それに応じてコンベアがキュウリをより分ける。そして選別が終わって包装機へ運ばれたキュウリは、1本ずつ透明なフィルムで包装される。最後の箱詰め作業まで、完全に自動化されている。

 処理能力は5kg入りケースにして、1時間で150箱以上。このスピードに反して、作業にあたるパート勤務者はのべ 15人前後。組合員が1名、当番制で監督に当たる。1日6時間程度の作業で、約1000ケースが出荷されていく。出荷先は、直売店向けが50%、スーパーなどに向けた卸売が50%だ。 

「これだけの量をこなそうと思ったら、普通は夜なべ仕事になるところ。実際、昔は俺も夜中の2時や3時まで働いた」

 と語るのは、この選果機の考案者であり、協和町施設園芸協同組合の設立者でもある、宮田和男さん(47歳)。

 この選果機にはさらに、鮮度指標の上で重要となるキュウリのイボが傷んだりしないよう、構造上の配慮を施したという。なるほど「イタマーズ」とは、そのものズバリのネーミングだ。

【高品質に作ったものを高品質のまま出荷する】

 協和町施設園芸協同組合は昭和47年の設立。現在組合員60名、資本金5065万円。次の2つを合わせた3法人で「KEKグループ」を形成している。

 まず一つが協和園芸開発(株)(昭和60年設立)で、青果物の宅配と直販、パッケーシング、直営試験農場(砂耕)の経営を手がける。もう一つが農事組合法人協和園芸センター(平成元年設立)。これはKEKグループ直営の形で、「21世紀を目指す実験農場」を目標とするもの。

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