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特集

これでいいのか!? 高米価と交付金


今回加工用米が足りなくなって、政府が備蓄米を放出するに当たり、全農への独占的な売却となった。それで結局メーカーから言われたのは、地域流通業者はあてにならないと。全農に申し込んでおけば、いざとなれば政府が穴埋めしてくれるじゃないかと。地域流通業者に申し込めば、不足しても政府に穴埋めしてもらえないわけですからね。


昆 それはひとい話ですね。

千田 だから私は農水省におかしいといったんです。せっかく地域流通の加工用米を積み上げてきたのに、我々が悪者になってしまったではないかと。こんなことがまかり通れば、メーカーは地域流通業者からは買わなくなりますよ。全農にすべて申し込んで、後で足りないと言い張れば、補てんしてもらえるわけですから。

昆 なぜ農水省は全農の思う壺の制度設計をするんでしょうか?

熊野 それこそ長年の実績じゃないでしょうか(笑)

昆 米粉用米やエサ米にあれだけの交付金を付けるのは、自殺行為だと私は思う。需要者に求められていないからです。そもそもですよ、米改革大綱が出たとき、その基本理念は減反を含めてマーケットを見据えながら自ら決めるという案だったはずですよね。

佐藤 大綱が提示されたとき、私は立場上、ずっと説明を聞かねばならなかった。同じ話を3回、4回と聞くうちに頭に段々と入ってきて、地域流通が優位だと分かって、すぐに手を挙げたわけですよね。

昆 まさに生産者がマーケットに合わせて動いたわけですよね。

佐藤 そうです。大綱では「努力した人が報いられる制度」とうたっていました。確かに、県の段階ではそうなんです。それが県や市町村に降りるとまったく駄目。需要実績に対する面積配分は全農が評価の対象で、我々の努力はまったく評価されないんですよ。

昆 JA系統の集荷率がここまで下がっているのに、なぜ農協に配慮するんですか?

佐藤 農協が恐いんじゃないですか。

昆 他県では頑張っている農協もありますが、新潟は特に全農の力が強いのではないですか?

佐藤 強いです。私も農協改革の議論をするIT研究会に行ったことがあるですが、そこで農協の全国連組織は単協が自ら動けという指示を出している。これが全農にいがたになると、プレッシャーをかけてくる。「単協が単独で売ってもいいが、全集荷率の数%以下にしろ」だとかね。

昆 コメが不足する中で今年はどう対応されます?

松本 幸いなことに私どもは全農と加工用米の取引を少なくした時点で、ホクレンや大潟村、関東の農協との契約を始めたんです。民主党の戸別所得補償制度がちょうどスタートした時でしたが、契約先の人たちはこう言ってくれました。「飼料用米や新規需要米は先に長く続くとは思えない。交付金は少なくても、実需者としっかり手が結べる加工用米なら将来にわたって対応できる」と。その時にお互いが手を結んだことで、今のように混乱している中でも、取引価格はそのままだし、数量も前年並みの数字が供給されてくる。これは大変重要なことだと思いますよ。こういう関係を大事にしながら、不足分については政府備蓄米の売却を要請しているところです。

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