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今年の市場相場を読む

野菜的果実 アールスメロン・イチゴ・スイカ・キウイフルーツ

市場のクロウト筋で近年注目されている果物は、アールスメロン、イチゴ、スイカなどの野菜的果実類である。これらは果実といっても永年作物ではなく、野菜産地でも品種更新や産地化がしやすい品目である。消費者の求めるものや需要構造が激しく変革する時代、これら野菜的果実類の可能性を検証しておくことは意義のあることだ。市場の入荷や相場の推移から分析する「市場相場を読む」が、生産、出荷、販売のための参考になれば幸いである。なお入荷量、単価は東京市場のものを利用しているが、数量はこれを10倍すると、大体全国の卸売量となる。
市場のクロウト筋で近年注目されている果物は、アールスメロン、イチゴ、スイカなどの野菜的果実類である。これらは果実といっても永年作物ではなく、野菜産地でも品種更新や産地化がしやすい品目である。消費者の求めるものや需要構造が激しく変革する時代、これら野菜的果実類の可能性を検証しておくことは意義のあることだ。市場の入荷や相場の推移から分析する「市場相場を読む」が、生産、出荷、販売のための参考になれば幸いである。なお入荷量、単価は東京市場のものを利用しているが、数量はこれを10倍すると、大体全国の卸売量となる。


アールスメロン 静岡産を補完するのか“旬”の出荷を狙うのかの戦略を明確に


【概況】

 アールスメロンは、かつての静岡産の独壇場的様相は薄れ、九州・四国から東北まで広く生産されるようになった。この傾向は、バブル期にスーパーなど量販店が高級品の一般化現象のひとつとして、中元、歳暮を中心としながらも、周年品揃えを開始したことで、生産も拡大してきたという背景がある。

 過去5年間の推移をみてみると、全体的には増加傾向にある。これは主産地の静岡は現状維持で推移しているものの、むしろ中元期から夏場にかけてのメロンシーズンにアールスの作付を増やすメロン県の参入や東北産地の新規参入などで、夏秋期に全体量が増えていることによる。そんなことから、アースルは、これまでのギフト専門果実から、かなり大衆化が進展している。


【背景】

 主産地静岡は中元期を中心にやや増加するが、年間通じてコンスタントな出回りが特徴。バブル期のような幅広い業務用需要はなくなったが、バブル期の影響を受けなかった底堅い結婚式需要をまだガッチリつかまえている、という感かある。この静岡に2番手としてピッタリ付いているのが、千葉や愛知など静岡の技術を導入して高品質のアールスを生産する県と、高知、宮崎などのように高度な施設栽培技術のある県だ。

 それらに次ぐのが、熊本や茨城のような、そもそものメロン産地や、山形、新潟のような新規参入の産地である。東京市場の需給状況を見ると、岡山や三重からの入荷もあるが、これらは中京、京阪神市場対応の産地である。


【今年の対応】

 アールスメロンはイメージでも実際上でもメロンの王様。小売店でも、1玉1000~1500円であれば消費者は“値ごろ”だと感じる。そんな商品性を見込んで、各地での導入が盛んだ。しかし、品質や出荷の安定性に関しては、どの産地も静岡には勝てない。だから、どの産地も静岡に勝とうとはせずに、マイペースの生産~出荷を行なっている。このあり方は基本的に正しい。ただし、自分の産地は“静岡産を補完する位置にいる”のか、それとも“旬”需要を狙うのか、中央出荷向けなのか地場をしっかり押さえるのか、市場出荷を中心にするか需要者提携型の取引を考えるのかといった、はっきりとした戦略を持つことが必要である。

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