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岡本信一の科学する農業

数値管理の指標をつくる考え方(1)


 次に、株間の管理との関連を探ってみた。


●株間のバラツキが大きいと、個々の重量のバラツキも大きい
●株間が狭いと個々の重量のバラツキが小さい

 一般的に、株間というのは栽植本数が問題になると考えられているし、実際その通りである。

 調査を行なった地区で調査結果を話した折に、「とにかくまず株間を揃えましょう、それによって不良率が小さくなる可能性が高くなります」と伝えたところ、多くの生産者が翌年、株間に注意して植え付けをしたそうだ。実際に翌年の調査では、株間のバラツキが抑えられており、結果として収穫したジャガイモの揃いも良くなっていた。

 しかし、同じ株間のバラツキ具合でも、土壌の硬さが違えばジャガイモの重量のバラツキも変わる。簡単にいえば、柔らかい土壌では重くなりやすく(肥大しやすく)、硬い土壌では、軽くなりやすい(小さくなりやすい)。様々な土壌が混在する広範な調査では、株間のバラツキが大きい→不良が多いという単純な関係に至らなくなるのである。しかも品種によっても変わるわけで品種別に指標を考えなければならない。

 本当にジャガイモを同じ大きさに揃えたいのであれば、土壌の硬さ別に株間のバラツキを抑えるための指標が必要になることがお分かりいただけるだろう。つまり、硬い土壌では、多少の株間のバラツキには眼をつぶることはできるが、柔らかい土壌では、シビアに植え付けを行ない、より精度を上げて株間を揃える必要があるということだ。

 次回も数値管理の具体的な話を続けて、さらに深めていこうと思う。


注)参考文献:『ポテカル』2004年11月号特集・05年9月号~06年9月号連載「統計学からジャガイモを斬る」

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