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【北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信】
何も悪いことはやっていない、おれは良い人間なんだ!
- 西南農場 代表取締役 宮井能雅
- 第60回 2013年04月12日
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ワイハだ!
スケジュールは出発の1年前には粗々決めて、秋の頃には現地の関係者にもその内容を伝え準備に入ることになる。農業関連の話になると、行先で一番多いのはメインランド(本土)になってしまうが、今回は観光のメッカ・ハワイに行ってきた。それも仕事とは全く関係なしの100%自己満足バカンスである。たぶん仕事抜きの海外は20数年ぶりになるのだから、かなり興奮状態(?)だった。
出発は新年を迎えた2日だった。
正月はいつものように自分で作ったトーストにベーコンを乗せ、2分間オーブンして、その間にミルクティーを作り、輸入された豊かな食材と飼料の産物でできた朝食と、豊かな農政に感謝するとともに、今年の抱負が実効性を持つようにあれこれ考えることになる。
元旦に出発したかったが、ネットで見ると国際線への乗り継ぎの国内線がやたらと混んでいた。翌日の2日も混んでいたが、何とかLCCのジェット・スターに空きがあったので千歳から成田に飛び、ドアから降りる際にはコクピットから扉を開け、キャプテンとコパイ(副操縦士)がサービス満点に手を振り乗客を送ってくれた。そのままハワイに飛んでもよかったのだが、どうしてもメインランドに行ってやらなければならないことがあったので、まずサンフランシスコに飛び、車を借りた。一人で運転するV8シェビーのレンタカーで風光明媚な州道1号線の海岸線をひたすら南下してLAを目指した。10kmごとに車が数台駐車できるエリアがあり、ナンバープレートを見るとほとんどがカルフォルニア以外の車で、車から降りて海を真剣に眺めていた。
そんなに海を見るのが珍しいのか? 答えはイエスだ。以前ノースダコタから北海道に数名がやってきた時に、貨物の引き取りにコンテナヤードがある苫小牧に行くことになったが、その時、彼らは何も語らず黙ってヤード沿いにある海面を覗いていた。変わった魚でもいるのかと思い同じように覗き込んでみたが、多少ゴミが浮かんでいる以外、特別なものは見えなかったので、「なんか見えるのか?」と聞いてみた。だってこれまでにも日本人に見えなくて、米国人には見えるものがたくさんあったから。彼らは「これが海なんだ~、なんか匂いもあるな~」と神妙に話している。大の大人が黙って海面を覗き込む姿を想像してみてください、やはり変ですよね。しかし私はその時点でも理解はできていなかった。話を聞くと、こちらの方がびっくりしてしまった。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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