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どうなる!どうする?こんなとき

住専処理策が決まった後でなぜ農協批判が起こるのか

Q:その預金の預け替えの動きは、まだ拡がりそうですか。

A:この動きは、住専処理のクライマックスだった昨年の秋頃から各地で起きているそうです。農協のライバル金融機関が、「住専で農協は潰れますよ。早く預金を預け替えた方がよろしいですよ」と、流言飛語を飛ばして組合員農家にアプローチしているようです。こんな悪質な預金勧誘は別として、5000万円から1億円といった大口預金を持つ組合員が他の金融機関に分散するという動きは止まらないそうです。

Q:農協のためにプラスとなる処理策はあったのでしょうか。それはどのようなものだったのでしょう。

A:あたりまえのことですが、法律や常識のルールに従って処理すべきだったのです。信連の住専融資はあくまでも乱脈融資に他ならないわけですから、これに関わった責任者の経営責任を厳しく問うべきだったのです。

 農協法33条には理事の損害賠償責任が定めてあり、乱脈融資で損失を出した場合には損害賠償の責任を負わされる、つまり身ぐるみをはがされるという条項があります。信連幹部は、これが恐かったのでしょう。それで元金返済を受けてから5300億円を”損失負担”ではなく”資金贈与”としたようです。損失があったのではまずいというわけです。

 本当は責任問題をきちんとクリアすべきでした。その方が農協のイメージも良くなったし、組合員の信頼も得ることができたはずです。たかだか700人弱の信連幹部の経営責任をチャラにするために、農協の信用もチャラにしてしまったようなものです。

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