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日本で麻農業をはじめよう 聞いておきたい大麻草の正しい知識

繊維を分離する一次加工の方法(2)



事例紹介(3)大分県の麻蒸法


戦前まで西日本最大の産地だった広島県を含む中国地方、九州全域などの比較的、西日本で一般的に行なわれてきたのが麻蒸法である。麻を蒸した後に麻茎から繊維を採取したものが皮麻で、それを麻ひき(表皮を取って繊維質だけにする作業)すれば、精麻となる。

大分県では、国の重要無形文化財に指定されている「久留米絣(かすり)」の縛り糸に使うために、粗苧(あらそ)製造を行なう矢幡正門氏が国の選定保存技術保持者に認定されている。この粗苧とは皮麻のこと。皮麻は、栃木県では収穫後すぐに40分ほど煮釜で麻を煮てから皮をはいで乾燥させてつくる。大分県では、麻を煮るのではなく、蒸してから皮をはぐ方法が採られている。以前は盛んに製造されていたが、現在、生産技術者は1人。最近では「大山町粗苧を伝承する会」(矢羽田哲雄会長)が中心となって久留米絣を素材にしたファッションショーの開催など伝統産業を伝えていこうと活動している。

1)麻刈り
種まきは、3月中旬に実施し、7月下旬頃に刈ると同時に畑で「葉打ち」といって、葉を落とす作業を行なう。葉は畑に鋤き込む。

2)蒸し
直径25cmほどの束を40把ずつ蒸場に立てかける。蒸場は縦125㎝×横150㎝×高さ290㎝の箱状で、下はコンクリートブロック構造となっている。下部に直径80㎝の釜を置き、水を沸騰させて蒸気を発生させる。火をかけてから蒸し終わるのに7~8時間ほどかかる。

3)皮はぎ
根元の方から皮をはぐ。

4)天日干し
庭先で竹にかけて乾燥させる(晴天時、1日半ほど)

5)出荷
重要無形文化財「久留米絣」を伝承している技術保存会の要請に応じて、約20kgを出荷する。

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