記事閲覧
【岡本信一の科学する農業】
数値管理の指標をつくる考え方(2)
- (有)アグゼス 代表取締役社長 岡本信一
- 第19回 2013年05月20日
- この記事をPDFで読む
前回書いたように土壌が軟らかければ大きくなりやすく、硬ければ小さくなりやすいというのは誰にでも理解しやすく、その通りだろうと思わせるものがあるが、そこにたどり着くまでが大変なのである。
これまでにも触れてきたとおり、土壌の硬さというのはどの深さでも一様なのではなく、深くなるにつれて徐々に硬くなるタイプ、ある深さで急激に硬くなり硬いまま推移するタイプなど様々である。これらの硬さの変化を無視して平均化しても、収量や品質との関係性は分からない。この関係を知るためには、複雑な土壌の硬さの変化をいくつかの数値で表さなくてはならなかった。硬さについてもっと細かく分析し、どのような硬さだと、ジャガイモにどのような影響を与えるのかを示す必要がある。これがまず容易ではないのだが、農業とは直接の関係があまりないので簡単に触れるだけにする。ここでは、単純に軟らかいとか硬いということではないということだけを理解いただければ良いと思う。
例えば、土壌がどのように硬くなってゆくのかの勾配(傾き)や最も硬くなるまでの深さなど、様々な要因が関係している。これを土壌の物理特性の項目として数値化する。同様に植えられた株間を測定し、平均とバラツキをデータにすることによって、収量や品質との関係性は明瞭となり、数式で表せるようになるのである。
会員の方はここからログイン
岡本信一 オカモトシンイチ
(有)アグゼス
代表取締役社長
1961年生まれ。日本大学文理学部心理学科卒業後、埼玉県、 北海道の農家にて農業研修。派米農業研修生として2年間アメ リカにて農業研修。種苗メーカー勤務後、1995年 農業コンサ ルタントとして独立。 1998年(有)アグセス設立代表取締役。農業 法人、農業関連メーカー、農産物流通企業、商社などの農業生 産のコンサルタントを国内外で行っている。講習会、研修会、現地 生産指導などは多数。無駄を省いたコスト削減を行ないつつ、効率の良い農業生産を目指している。 Blog:「あなたも農業コンサルタントになれる」 http://ameblo.jp/nougyoukonnsaru/
ランキング
WHAT'S NEW
- 有料会員申し込み受付終了のお知らせ
- (2024/03/05)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2023/07/26)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)