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【海外レポート】
東アフリカ・ケニアの農業ビジネス探訪 紅茶輸出世界一を支えている徹底した品質管理
- 作家・翻訳家 田中真知
- 第4回 2013年06月14日
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アフリカは実は紅茶生産の分野では比較的新参者だ。アフリカで茶の栽培が始まったのは約130年前。イギリスの教会関係者が東アフリカに持ち込んだ茶を、植民地の宗主国の企業が現地生産したのが始まりである。
インドやスリランカといった伝統的な産地を差し置いて、アフリカの紅茶産業がどうしてここまで伸びたのか。その理由を知りたくて世界トップの紅茶輸出国であるケニアの紅茶生産の現場を訪れた。
ケニア中央部、ナイロビから100数十キロ離れたティカはケニアでも有数の紅茶の生産地である。訪れたのは、このティカの町からさらに数十キロ先のマタアラ紅茶ファクトリー。このあたりはなだらかな高地になっていて、山の斜面には一面紅茶畑が広がる。ここで生産される紅茶は、世界でも最も質の良いものの1つとされている。
迎えてくれたのはファクトリーでフィールドサービスコーディネーターを務めるワイナイナ氏。「まずはお茶でも」とこのファクトリーで生産された紅茶を出してくれた。「いちばん質のいい物ではないのですが」といわれたが、それでも香りが高くて、とてもおいしい。
正直、アフリカの紅茶はインドやスリランカに比べると、質は落ちるのではと思っていた。しかし、それが偏見であることは、出された紅茶を飲み、説明を聞くうちにすぐにはっきりした。
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田中真知 タナカマチ
作家・翻訳家
1960年東京生まれ。作家・翻訳家。1990年より1997年までエジプト在住。著書に『アフリカ旅物語』(北東部編・中南部編、凱風社)『ある夜、ピラミッドで』(旅行人)、訳書にグラハム・ハンコック『神の刻印』(凱風社)、『惑星の暗号』(翔泳社)など。
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