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【住めば都、耕せば楽園】
農業・最強のコラボ論
- (有)茨城白菜栽培組合 開発・営業担当 唐澤秀
- 第11回 2013年06月14日
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イタリアでの出会いは
偶然? それとも必然?
南仏に行ったときにアテンドしてくれた日仏協会の郁さんの言葉を思い出します。
「まだ当時(昭和30年代)はカラーテレビもなかった時代だったわ。西洋の画家たちはどうして海の色をあんなに青く塗るのか不思議でならなかったの。でもね、ここに来たらそれがよく分かったわ。だってそのままなんですもの(笑)。こっちの海って青いのよ」
僕にとって、西岸海洋性気候、地中海性気候は永遠の憧れです。
さて、今回は最強のコラボレーションの話です。
それはイタリアに行ったときのことでした。一度は味わおうと思い目指していたのは、パルマのプロシュット、なかでもその味と希少性から生ハムの王様と呼ばれている「クラテッロ」でした。プロシュットは豚のモモ肉全体をハムにしますが、クラテッロはモモの上部の尻肉だけを豚のぼうこうに入れて熟成したものなのです。
僕たちはクラテッロの中心産地であるジベッロ村で昼食のためにとあるバールに入りました。そこはなんと生ハムのバールで、ありとあらゆる生ハムとワインしか置いていない、産地らしい、いかにもな店でありました。僕らはそこで生ハムとワインにウヒャウヒャしながらおぼれていると、ふと隣のテーブルに、あの高級外車でおなじみの跳ね馬のロゴが入った上着を着たおじさんたちがいることに気がつきました。
「ほほ~、ここはイタリアですからね、そりゃイタリアにもファンはたくさんいるもんだね」と、引き続き皿にいっぱいの生ハムをほお張っていると、「君たちは日本人かい?」と彼らが話しかけてきたんです。ハイと応えると「お~日本人か! 日本人は俺たちにはとても重要なお客様なんだ。日本大好きさ」
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唐澤秀
(有)茨城白菜栽培組合
開発・営業担当
1976年静岡県生まれ。1999年、明治大学農学部卒業。2000年、(有)茨城白菜栽培組合に入社。組合員の農家で研修した後、商品開発・営業に携わり、「霜降り白菜」「極み大根」など、ブランド化した作物を次々と世に送り出す。現在は、生産者・流通などの垣根を越えて若手が交流する「若手の会」も主催する。茨城白菜栽培組合ホームページ http://www.hakusai.co.jp/
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