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岡本信一の科学する農業

数値管理の指標をつくる考え方(3)


もしかしたら、単に株間を決めるためだけにそこまでやらなくてはならないのかという印象を持つ方が多いかもしれない。最低50カ所程度のデータを取れば、精度の問題は別にしてある程度の目安をつけられる。すべての作物の栽培に関連する事項を今回挙げた3つの要因で定量的に把握できるというわけではない。一例として挙げただけで、どのような目的で栽培に数値管理を利用するのか、栽培環境の違いなどによって関与する要因は大きく変わってくる。少なくとも土耕栽培で土壌の物理性を除いて、定量的な要因を分析できないということがこれまでに分かっている。
もちろん株間の選定だけでなく、多くの栽培上の定量的な判断に利用できるのは間違いない。一度、定量的な把握ができれば、数値管理を利用した栽培への応用は無限に広がるといっていいと思う。
ここまでの話から定量的に要因を把握し、栽培に数値管理を利用するという流れをお分かりいただけただろうか。単に収量との関係があるというだけでは数値管理を導入するのは無謀である。数値的な根拠(定量的な把握)がなければ傾向としての説明しかできず、多くの要因が絡む場合には特に立ち止まって考えていただきたい。多くの要因から重要なものを絞り、きっちりと定量的な関係を把握し、そこから数値に基づく管理を始めるという順序はどの栽培条件にも通用する考え方である。
次回は数値管理の可能性と問題点について触れたい。

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