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今年の市場相場を読む

小物洋野菜類の役割と普及 ズッキーニ/ハーブ類/ペコロス/ラディッシュ


【今後の対応】
 新タマ、サラダタマネギ、葉タマネギくらいでバラエティーが少ないタマネギなのだから、このペコロスなどはもっと訴求していい商材である。芽キャベツや小イモなどとミニ野菜料理という着眼もあるだろうし、煮込む料理には甘くてもってこいだ。タマネギと容易に代替できるため、メニュー提案は欠かせない。本来のタマネギ産地では手間がかかるのを嫌がる。単価は悪くないのだから、地産地消食材や新規導入品種の感覚で拡大したいものだ。


ラディッシュ

主産県の独占で夏場に異常な高値。潜在需要の発掘でビッグ商品にも

【概況】
 東京市場のラディッシュの入荷は近年はやや減少ぎみである。12月にやや増える程度で年間を通じて供給には山も谷もない。主産地で65%のシェアを占める愛知とそれをサポートするかのように福岡が27%。この両県で9割以上のシェアだ。入荷量は平準化しているが、キロ単価を見ると圧倒的に7~9月が高く、この時期が需要期であることが分かる。主産地以外は他の品目のついでに出荷してくる泡末産地である。

【背景】
 ラディッシュは、赤い外皮と実の白さを生かして皿飾りにするツマ物で、かつて市場では「ラレシ」などと呼ばれた。ツマ物野菜の伝統は今も引き継がれており、ツマ物など促成野菜の産地が他の品目と一緒に生産・出荷してくる。一定の数量しか入荷しないのは業務用に加え、小売店でも品ぞろえ商材としてしか仕入れていない証拠である。いわゆる二十日大根であり、家庭菜園でも容易に作れることもあってか、市場入荷量は少なく泡末商品である。

【今後の対応】
 通常はキロ800~700円だが、夏場だけは2倍、3倍の単価となる。主産地が常に一定量しか出荷してこないからで、その相場推移をどこの産地も注目しないのは不思議だ。ラディッシュは丸かじりしてもスライスしても、そのままサラダ野菜として、あるいは浅漬けの具としても大きな潜在需要がある。二十日大根の仲間にはミニダイコンや細長いツートンカラーのものなど、たくさんのバラエティーがあって訴求しやすい。

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