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海外レポート

東アフリカ・ケニアの農業ビジネス探訪 村落コミュニティと工場を結びつける品質管理という理念


各生産者グループのリーダーは定期的にファクトリーが主宰するワークショップに参加して、その品質や栽培方法についての最新情報を得る。またグループ同士で茶葉のクオリティーに差が出ないようにチェックをする仕組みも設けられている。
集められた茶葉は麻袋に入れられて、トラックでファクトリーまで運ばれる。茶葉は工場内で乾燥、もみつぶし、発酵などの工程を経て製品化される。くわしい工程は明かしてくれなかったが、できあがった紅茶はすべてCTCと呼ばれる丸い粒状のものであった。CTCは比較的最近になって開発された紅茶の茶葉のタイプ。品質が安定し、抽出の時間も短縮できるので、ケニアの紅茶はほとんどすべてこのタイプだ。
マタアラ村の紅茶生産の特徴は、村落コミュニティと工場とが一体となった大きめの家族経営ともいえる形態にある。もちろん、ケニアの紅茶産業がすべてそうしたコミュニティベースで成立しているわけではなく、外資系の大企業によって工場が運営されている地域も多い。
日本とちがって、いまだにアフリカでは植民地宗主国の企業の力が強いために、ローカルな地元企業が発展しにくい。その中にあって、マタアラでは伝統的な村落コミュニティと地元企業が、環境との共存、品質管理という共通の理念の下に協力し合うことで成果をあげている。環境を守ることが、自分たちの経済的利益にもつながるという意識が紅茶生産を媒介として、生産者と工場を結びつけているのである。

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