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特集

どう見る 政府の農業成長戦略



【規模拡大をはばむ集落営農】

昆 確かに規模拡大も必要なんだけれど、それを進めるには何がネックなの?
小林 うちは集落営農ですね。なかなかなくならない。
盛川 うちの地域でもさ、規模を拡大したいけども、集落営農があってできないって言う人がいます。息子が就農したい、集落営農が駄目になれば俺と息子が十分やっていける面積があると。でも、これが結構したたかで、なかなかつぶれない。
小林 集落営農を乗っ取るっていうのは面白いな(笑)
昆 でも、きちんとした経営者がいない限り放っておいてもやがて破綻するでしょ。
盛川 それがしないのさ、いや、させないのさ。行政なり農協なりが。
結城 生かさず殺さずで。
小林 要するに行政は実績だけが欲しいから、稼働させているわけであってね。
昆 経営は赤字じゃないの。
盛川 赤字じゃないからやっているんですよ。あそこは旧態依然でいいという人たちの交流の場になっているんです。
小林 そうですね(笑)
結城 傷のなめ合いですか(笑)
昆 次々と農業に下駄をはかせる政策が出てくるからね。それで持ってしまう。
盛川 だから集落営農の人たちは、たとえばジョンディアが欲しいって思わないんですよ。いま50馬力のトラクターだったら今度買うときは55馬力がいいかなと。せいぜいその程度。発展しようとしないし、情報もないし。
盛川 集落営農は一年目で法人化の計画を立てて、で、進捗状況を報告しろということだったでしょ。経営がうまくいってないと、次はないという話だったんだけど、ほとんどの集落営業が駄目だったので猶予期間を設けてしまった。延命措置を取ったんだけど、それをやり始めたら終わりだよね。
小林 認定農業者もそう。
昆 認定農業者の条件は当初8haだったんですよ。それを農協や農林族が文句を言って4haにさせた。ついでに集落営農という形態も担い手として認めるようになった。でもさ、2000年センサスで販売農家のうち1000万円以上の販売金額がある戸数は全体の7.9%しかいないんですよ。一方で販売金額100万円以下の人たちは6割。200万円未満も含めれば7割を越えてくる。だから7.9%の人たちだけでいいんですよ。
盛川 でも、そうしたら7.9%しか票が集まらないからね(笑)。
小林 それだから民主党が戸別所得補償制度を打ち立てて票を集めたわけだな。今度も似たようことを人・農地プランでやっているよね。まったく馬鹿げたことですよ。

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