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特集

肥料減で品質安定&コストダウンを狙う 基肥一発型から追肥主義の施肥体系へ



【施肥体系を見通した理由】

ところで、なぜ今になって施肥体系の大幅な見直しをしたのか。実は、就農して水稲栽培を始めた頃に、巨峰協会の「栄養週期理論」について書かれた本を手に取っていたという。曖昧な記憶の中で、根の張りが良くなる栽培方法だという印象だけが頭の隅に残っていた。しかし、大井上康氏の専門的な文章を読み解き、実践するまでには至らなかった。今振り返れば、見極めが難しいとされる作物の生育過程のどのタイミング施肥適期なのかが分からなかったのだ。
就農以来、1.3haの水田から経営を広げるために転作田を集めて経営面積が広げてきた。水稲では、基肥一発肥料も2年ほど経験している。近所の生産組合から田植機を借りたところ、側条施肥タイプだったためである。天候に左右されやすく、年々作柄が悪くなり、やめた。
地域の水田転作での大豆の作付けが増え、加工用ジャガイモの栽培を始めると、圃場の物理性の改善に力を入れるようになる。サブソイラを導入したり、プラウを使ってみたり、いろいろな機械体系を試した。同時に有機質肥料のボカシを入れ始めた。気温が上がると、一気に効いてくるのでコントロールが難しいという経験もした。
面積の拡大とともに機械体系を積極的に整えて、大型トラクタや作業機、収穫機など、福井の水田エリアでは珍しい畑作機械がそろっている。効率は上がり、省力化はできた。そこで、向き合うことになったのが収穫物の収量増と歩留まり向上という課題だったのだ。
北海道の畑作農家の仲間らは早くから亜リン酸の葉面散布を小麦作に取り入れていた。早速、ソバが蕾をつける前に亜リン酸を福井に持ち帰って散布してみた。本州で入手しづらい資材は、北海道で調達したりもした。
そんななかで、昨年からの基肥ゼロの栽培体系は、目から鱗が落ちるようだった。物理性の改善をしてきたこと、大型機械をそろえてきたこと、これらがすべて揃っているから挑戦できたことでもある。何よりも窒素の多量施肥を避けることで、作物の品質が上がり、肥料代が大幅に減ったことを面白がっている。

施肥体系(投入量はすべて10a当たり)

● ソバ ●
(北海道音威子府町)
○基肥 なし
○追肥(1回のみ)
 ・亜リン酸 100ml


COLUMN:カリフォルニア州サリナスのレタス栽培に学ぶこと

一昨年の秋に米国屈指の野菜産地であるカリフォルニア州サリナスのレタス栽培を見学してきた。非常に多くのことを勉強させていただいたが、特に栽培技術については考えさせられるものがあった。

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