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イベントレポート

オランダに学ぶ農地集積のやり方

国土面積が日本の9分の1ながら、世界第2位の農産物輸出国であるオランダ。農業大国に成長した背景には、戦後に零細な農地の解消を推し進めたことがあった。同国大使館は7月10日、「オランダにおける農地集積の実例」と題するセミナーを東京都内で開催。来日した経済省の演者2人が農地改革の歴史を振り返り、分散錯圃に悩む日本に対して助言した。 (取材・まとめ/窪田 新之助)

貧しい田園

最初の演者である経済省土地・水管理行政サービスのヤン・ファン・レーネン氏が、セミナーの参加者にまず見せたのはオランダの農地の現状。航空写真に、大きく区切られて整った畑がどこまでも広がっている。別の写真は西部の様子を写したもの。これも日本では目にすることのないような大規模なハウス群が辺り一帯を埋め尽くす。いずれもオランダ農業の力強さを象徴している。
次に披露したのはがらりと変わって一枚の絵。そこには麦を刈り取っている農民たちの姿が描かれている。男は長い柄の鎌を両手に持って刈り取り、女がそれを束ねる。懸命に働く大人をよそに、束ねて立てたわらに寄り掛かって男の子は寝ころぶ。その眠りを妨げようと、わらで彼の頬をくすぐる女の子。落ち穂で十分に腹を満たしたのか、鳥の群れが畑から飛び立つ。まるで今のオランダからは想像できない、のどかな田園のひと時である。
この絵について、レーネン氏はこう語った。「こうした風景を今年61歳になる私は実際にこの目で見ている」
つまり彼の故郷では1950、60年代まではこうした風景が残っていたのだ。最初の写真と見比べれば、わずか半世紀ほどの間に様変わりしたことがよく分かる。

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