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―― 最初からネットでの販売だったのですか。
いえ、どうやって売ればいいか方法も思いつかなかったので、とりあえずは送ってもらった2500本のバラを、昨年の6月末に東京の代々木公園で行われた「アースガーデン」という2日間のイベントで対面販売したんです。お客様のほとんどは友だちや、友だちの友だちという身内が中心だったのですが、評判はすごくよくて大盛況でした。しかし、それにもかかわらず半分以上が売れ残ってしまった。かぎられた日数で売り切るのは難しいし、残った花を処分するのももったいない。それなら在庫を抱えなくてもいいように、先行予約の販売方式にしたほうがいいのではないかと思い、仕切り直しをしてウェブサイトを立ち上げ、昨年10月にオンラインショップとしてオープンしました。輸入は月1回で、集まった注文を農場に発注するという形です。
「アフリカの花屋」誕生
―― ケニアから生鮮品を送るというと時間がかかるイメージがありますが、実際にはどのくらいかかるんですか。
農場からナイロビの空港までは2時間弱で、ケニアからエミレーツの便でドバイ経由で羽田に着くまでに18時間です。羽田着は夜中の0時1分で、それに間に合うように待機しています。1時半には荷物が出てくるので、自分で通関や検疫をすませて朝の4時には受け取れます。検疫のことなどなにも知りませんでしたが、わからないことは係の方が教えてくれるので思ったより簡単でした。そのあとは日本橋の花屋さんを使わせてもらって、注文に応じてアレンジメント作業をして、その日のうちに発送します。
―― すると最短だと農場から日本での発送まで24時間程度なんですね! ひょっとしたら国内より速いですね。市場や小売店などが間に入ると、国内でももっと流通に時間がかかります。遠いアフリカというイメージとは真逆の迅速さですね。お客さんの、反応はどうですか。
やはり日本の方が一般的にもっているバラのイメージとは大きくちがうので、初めて見た方は驚かれます。「こんな大きなバラが存在するなんて初めて知りました」とか「こんなに元気で鮮やかなバラがあるのですね」といった感想をよくもらいます。バラというとヨーロッパの花というイメージが強いので、アフリカでこんなきれいなバラがつくられている、ということに、みなさんびっくりされますね。
お客様は個人が中心ですが、高校生から年配の方まで、男女もほぼ半々でじつに幅広いです。用途はやはりプレゼントが多いです。誕生日、父の日や母の日、結婚祝い、お中元やお歳暮といったお祝い。ふつうネットショップだと買ったらそれっきりというケースがほとんどだと思うのですが、うちの場合、感想やお礼のメッセージをくださる方やリピーターも多いです。ホームページ上ではケニアの農場や生産者の方たちの写真などを随時掲載しています。どんな人が、どんな思いを込めてバラを育てているのかがわかると、お客様としても想像力や夢がふくらむのではないかと思います。
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萩生田愛 ハギウダメグミ
アフリカの花屋
1981年生まれ。カリフォルニア州立大学を卒業後、製薬会社に入社。6年間勤務の後、NGOのボランティアとしてケニアへ渡り半年滞在。そこで大きな珍しい模様のバラと出会う。日本へ帰国後、2012年10月、ケニアのバラを直輸入して販売するオンラインストア「アフリカの花屋」を開設。
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