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海外レポート

東アフリカ・ケニアの農業ビジネス探訪 番外編



―― 一般的にアフリカというと、いまでも労働搾取や非効率性、環境汚染といった問題がないがしろにされているというイメージがありますが、実際に紅茶の生産現場を見ても、トレーサビリティーや品質管理が行き届いているところは少なくないですね。バラにしてもこれだけ高品質なものを生産するだけのノーハウと仕組みがあるわけですよね。

 そうだと思います。うちが契約している農場でも品質管理や人材育成にはとても気を遣っています。イスラエルやフランスから技術者や人材育成の専門家を呼んで週一で生産者向けのレクチャーを行ったり、労働者のモチベーション・コントロールにも積極的に取り組んでいます。女性の経済的自立を促そうという意識も高い。環境汚染にも配慮していて、水の浄化システムなども設置しています。いま全部で1200人くらいの労働者が働いているのですが、農場には社食もあって、会社が食事代の4割を負担しています。もっともそれは農場のオーナーのポリシーにもよるので、農場ごとに雰囲気はかなりちがうんですが、いずれにしても、バラはケニアにとって重要な産業なので、スモールファームの自立支援のための公的制度なども充実していますね。一般的には、アフリカは遅れているというイメージがまだ根強いですが、そんなことはありませんね。

―― 今後の展望や課題は?
 
 いまはネット販売が中心で、ときどき表参道ヒルズと日本橋とたまに横浜の赤レンガで対面販売を行うという形で展開しています。店を持ちたい気持ちはありますが、在庫を抱えないビジネスモデルだからうまくいっている面があるので、どういう形にしていくかはこれから考えていきます。あと、やはりバラの輸入販売を通じて、ケニアの雇用機会を少しでも高めることができればと思います。そして、なによりケニアのすてきなバラで日本の人たちがハッピーな気持ちになってくれれば、と思います。


インタビューを終えて

 いまだネガティブなイメージで語られがちなアフリカだが、バラの品質や生産の現場ひとつとってみても、遅れているどころか技術的にも生産管理の上でも日本より先を行ってるのではないかと思わされる現実がある。もちろんアフリカにはまだまだ闇はあるが、こうした光の面もあることをもっとアピールしていく必要があるのではないか。

 本誌の昆編集長によれば、「日本のマーケットとほとんど競合しない大輪のバラというニッチな品に目をつけたところも素晴らしい」という。

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