記事閲覧
【日本で麻農業をはじめよう 聞いておきたい大麻草の正しい知識】
麻商品の輸入の現状とポイント
- NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク 理事 赤星栄志
- 第11回 2013年10月21日
- この記事をPDFで読む
麻繊維と麻の実の日本への輸入の実態
麻商品の日本への輸入量の推移を見てみよう。図4に大麻繊維原料の輸入量の推移を示した。2000年前後のヘンプ・ファッションブームの頃には大麻繊維原料が800t近くまであった。大手アパレルメーカーが撤退してからは細々としたヘンプ衣料品輸入ビジネスが続いている。07年のリーマンショック以降、麻から撤退する業者も増えたため、貿易取引量がさらに落ち込み、12年には最盛期の10分の1に相当する80tとなっている。
しかしながら、日本国内では麻を織物にする工場が限られており、繊維原料、糸、生地の形ではなく、完成品として輸入した場合は、この統計にはあまり反映されない。よって、実際の麻衣料品ビジネスが縮小しているのか広がっているのかはこのデータから正確には読み取れない。
一方、麻の実の輸入量は1000t前後を推移している(図5)。大部分は鳥のエサの市場で流通している。アンパンなどのパンの上に飾られているケシの実が約600tなので、それよりもやや多い量が輸入されているのが実態である。
会員の方はここからログイン

赤星栄志 アカホシヨシユキ
NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク
理事
1974(昭和49)年、滋賀県生まれ。日本大学農獣医学部卒。同大学院より博士(環境科学)取得。学生時代から環境・農業・NGOをキーワードに活動を始め、農業法人スタッフ、システムエンジニアを経て様々なバイオマス(生物資源)の研究開発事業に従事。現在、NPO法人ヘンプ製品普及協会理事、日本大学大学院総合科学研究所研究員など。主な著書に、『ヘンプ読本』(2006年 築地書館)、『大麻草解体新書』(2011年 明窓出版)など。 【WEBサイト:麻類作物研究センター】http://www.hemp-revo.net
ランキング
WHAT'S NEW
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2020/12/17)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2020/08/07)
