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特集

フェイスブックで切り開く農業の可能性


そうしたら先ほどのAさんが同社のフロントヒッチを販売しているという。値段を聞くと、なじみの農機具店に注文するよりもずっと安かった。これで必要となったときに購入するルートを確保できた。
ほかにも購入目的で実演機を持ってきてもらう際、事前にフェイスブックに投稿して、機械や作業のどこを見ておけばいいのか教えてもらったりする。農機関連以外でも幅広いグループに参加している。
パソコン画面にある「イルカー!?」というグループが気になり、聞いてみた。これは名前のとおり、自分が使わなくなった物品を欲しいとする人を探す。売りに出されるのは農業資材だけでなく、オートバイやネズミ取り、板状の通信機器のタブレットまでと何でもあり。逆に欲しい物品がある人が「ナイカー!?」と呼びかけることもある。不正な売買が行なわれないよう、管理者5人が入会の際に個人審査をしているという。
台湾の農業グループにも入っている。フェイスブックには翻訳機能がある。正確には訳してくれないが、おおよその意味は取れる。翻訳機能を利用して彼らのやりとりを見ていて、日本との違いに刺激を受けるという。
「日本の農業は進んでいるなって思っていたが、やっぱり向こうのほうが外から来るものをどんどん受けている気がする。向こうのほうが頭が柔軟で、ある部分では負けているんじゃないかって思う」
瀧島さんが目標とするのは北海道の農業。フェイスブックでこれまでには考えられなかった人々とつながることができた。「北海道に随分と近づけたし、知識も詰め込めた」
情報を集められるのは、他人に与えられていることの裏返し。父親の秀樹さんはニンジンづくりで瀧島方式と呼ばれるまでの栽培技術を確立している。暇をみては2tトラックに乗り、土を考える会の会員宅を1週間や2週間もかけて巡った。そこで得た多くの知見はいま、敦志さんに受け継がれている。親子にわたっての蓄積が、フェイスブックで新たな情報を収集するのに役立っている。

【定期的な友達の整理と相手を尊重すること】

ただ、多くのグループに参加しているとそれだけ手間も増えそうだ。それでも上手に使いこなしていくコツの一つは、「友達」を定期的に整理することだという。「友達」の申請があっても、すべては認可しない。あくまでも実際の友人か、自分が目的とする情報の交換ができる人だけを選ぶ。
「友達」となった人であっても、「投稿」に対して「いいね!」を押さなかったり、コメントを寄せなかったりすればフェイスブックでの縁を切っていく。自分のホームページやブログの閲覧数を上げるため、フェイスブックの投稿欄からそれらにリンクできるようにしている人にも注意している。あまりに宣伝目的でフェイスブックを使っていることが目立つなら、「友達」から削除する。

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