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女の視点で見る農業経営

パートナーがいれば、お互いの進歩を確認し合うことができる

 平成元年に次男の大宏君を出産。彼が10ヵ月になると、2人とも保育園に預けるようになった。この方が心おきなく働けるからだ。迎えの時間が来ると、畑からまっすぐ保育園へ向かう。そこには、看護婦さんや店員さんなど、仕事着姿の母親がたくさん来ていた。ただ、農業をやっているのは、朋美さんだけ。

 「誠ちゃんのママは、いつもドロだらけの長靴で来るね、って言われた」

 そんな誠一君の言葉を気づかって、一時は家に戻って着替えてから迎えに行ったこともあった。でもそれが次男の大宏君になると、

 「僕のママはママなんだからそのままでいいよ」

と言ってくれた。看護婦さんの白衣と同じように長靴は、ママのトレードマークなのだ。

 そんな2人もいまや小学生。将来なにになる?などと話しはじめる頃だが、池田さん夫妻は、子どもたちに「大きくなったら農業をやって」とは、言っていない。

 「大切なのは、とにかく私たちが明るく仕事をすること。そうすれば、子どもたちもこの農業のよさを、きっとわかってくれる」

 春先のある日、学校で誠一君の先生が「明日は雪になりそうですね」と言ったら、クラス全員が大喜び。ところが誠一君だけが「ダメだ! いま雪が降ったら、うちのキャベツが腐っちゃう」と言ったという。ドロだらけの長靴をイヤがっていた誠一君も、ちゃんと両親の思いを受け止めているようだ。


機械でする土づくり?


 平成3年頃、池田さん夫妻は、土づくりに行き詰まりを感じるようになっていた。それまでは、生鶏糞や稲わらを土に入れたり、深耕ロータリで上を耕して、できるだけ作物の根が深く張るようにと心掛けていた。しかしその結果、熱心な思いは裏ぼに出て、耕した土の下に硬い耕盤ができてしまい、畑に水が溜まるほどになってしまった。

 そんなある日、朋美さんが農機店から持ち帰ったサブソイラのカタログが、吉宏さんの目に止まった。爪が土中に深く潜り込み、耕盤を切り崩し、水はけをよくするという。

 これはと、さっそく問い合わせ、農機メーカーの営業所長の薦めで二連式のパイプサブソイラと、17インチのリバーシブルプラウを導入することにした。それに合わせて、新車のトラクタ、わらや農機を入れる格納庫も新設。翌年のキャベツの作柄は、格段によくなった。

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