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女の視点で見る農業経営

パートナーがいれば、お互いの進歩を確認し合うことができる

 「岩盤みたいな上が、見る見る砕けていきました。そこをプラウで耕すと、酸素が入りこんで、土が生き返っていくんですね。キャベツがそれに“応えている”のが、手にとるようにわかりました」

 ここで、池田さんたちは、鶏糞などの有機物を入れるのとはまた、違った“機械を使った土づくり”に目覚めた。

 「どんなに深く耕したくても、鍬1本で何十cmも天地返しをするのは無理。だったら機械に頼るしかない。これは一時期お金がかかっても、やるしかない」

 と朋美さん。ただ、吉宏さんによれば、

 「朋さんの女1人分の働きが、全部農機具代に回ってしまったかもしれない」

 とのこと。家族4人で働いた収益の多くが、機械の支払いに回ってしまう。それでも機械を使って「土をよくしたい」という思いはみな同じ。勇作さんもふみさんも「いまは投資の時期」とご池田家の機械化を応援してくれている。

 とはいえ、経営のすべてがスムーズに決まるわけではない。たとえば、じゃがいもの植えつけの際、土壌消毒剤を散布した畑に、プラウをかけてから植えつけするか、それともロータリだけにするか、家族の中で意見が分かれたことがあった。

 吉宏さんは、「プラウでかき回すと、せっかく撒いた消毒剤が散って、形の悪いイモになってしまう」ことで、市場で買い叩かれることを心配した。一方勇吉さんと朋美さんは、「多少の形の悪さを覚悟してでも、プラウをかけた方がいい」と反対。結局ロータリだけをかけたのだが、土中で種イモが腐ってしまうという最悪の結果。

 「やっぱりプラウをかければよかった。でも、これは次につながる勉強だと思わないと……」

 吉宏さんの言い分にも一理はあった。形が悪かったり、表面に「そばかす」のあるじゃがいもができたりするのは避けたいものだ。

「それでも、うちのおイモは、栄養がいっぱいあって、甘味もあるし、おいしんですよ。やっぱり私たちは味で勝負したい。それをわかってくれる人に買ってほしい」

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