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シリーズ水田農業イノベーション

座談会・盛川周祐×高橋誠×昆吉則 子実トウモロコシの地域自給に向けて~畜産家、地域の飼料業者に新たな可能性が生まれる~


盛川 日本は、かつて景気が一気に良くなったときに農業も本質を抜きにして表面だけで進んできてしまいました。ところがここにきて環境負荷の問題や有機の流れが生まれてきた。このトウモロコシの話は、そこに生まれてきた話なんだよね。
高橋 畜産はもともと食品残渣、つまり余りものが餌だった。それから完全配合飼料に移って今があるわけですけど、時代の要請でエコフィードに戻っていますよね。そして、さらに農家がつくったトウモロコシをいただくということになる。時代は変わっても大きく回って元に戻るんだなと思いますね。
昆 お二人は、麦や大豆とか製品として売れないものを使おうということはないんですか?
盛川 混ぜる量とか調整しながら飼料米もやろうかと。どっちみち粉砕機などの機械を買うならね。
高橋 生産者が、設備投資するタイミングとしては今がベターなときなのではないでしょうか。ただ、個人的には、肉の風味からみると、飼料米には疑問を持っています。成功事例がたくさんでてきていますけど、私たちは基本的には3%以下の比率でやろうと思ってます。トウモロコシのほうが飼料米よりも、そういう面ではリスクは低いんです。
昆 盛川さんの来年のトウモロコシの作付けは?
盛川 2014年は2・3ha、仲間も始めるので全部で約5haです。
高橋 その受け入れ準備をしながら、岩手県と話していて、6次産業としての申請を考えています。飼料メーカーは、中小零細も含めて今、200社ぐらいあるといわれてますが、畜産家が増えるわけでもないので、トウモロコシの話が進むかというとそうもいかない。生産者と実需家とで餌工場をつくるというのは、量が増えてからの5年、7年、10年先に形になるという話ですね。
盛川 トウモロコシをつくる方も餌として使う方もそういった問題を大事にしながらも、今は儲からないけれどちょっとやってみて、将来を見ているんだよっていうことですよ。
昆 あらゆる業界でまともな人たちって、みんなそういうことをやってるものなんですよね。

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