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さらに、話を進めるなかでGreenQ社は今年、日本で日本企業との合弁会社を設立する予定だという事実がわかった。コンサルティングと教育部門に特化してノウハウを伝え、日本農業が発展する手伝いをしたいという熱い思いが感じられた。日本には言語の問題と複雑な地域特性があるため、単独では行なわずに日本国内でハイレベルの知識と経験を持つ施設園芸会社と一緒にオランダのノウハウを普及させることに決めたそうだ。日本農業について知識のある彼は、気温がオランダより暖かく、天候が良いが、台風など自然災害も多い日本ではグラスハウスが適していると考えている。しかし、農地使用料が高い点がネックで、政府の課題であると指摘した。
最後に、こんな話が飛び出した。
「実はとある農協から当社と組みたいという連絡もあったんだ。公的機関でも民間企業でも生産者を助けたい、良い結果を出したいという思いは同じだと思う。ただ、当社が今後、日本の農協の競合他社になることは間違いないだろう」
Aad氏が言うとおり、生産者を助けたい、日本農業を発展させたいという思いは皆同じだと思う。GreenQ社の日本参入が日本農業発展の起爆剤になることを期待したい。
なお、2月4日に宮城県仙台市で開かれる日蘭研究交流シンポジウムで同社のコンサルタントがプレゼンテーションすることになっている。
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紀平真理子 キヒラマリコ
1985年、愛知県生まれ。2011年、オランダへ移住し、食や農業に関するリサーチ、本誌や馬鈴薯専門誌『ポテカル』への寄稿を開始。2016年、オランダVan Hall Larenstein University of Applied Sciences農村開発コミュニケーション修士卒業。同年10月に帰国し、農業関連記事執筆やイベントコーディネート、海外資材導入コーディネート、研修・トレーニング、その他農業関連事業サポートを行なうmaru communicateを立ち上げる。今年9月、世界の離乳食をテーマにした『FOOD&BABY 世界の赤ちゃんとたべもの』を発行。食の6次産業化プロデューサーレベル3認定、日本政策金融公庫農業経営アドバイザー試験合格。
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