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編集長インタビュー

稲作経営の鍵を握る乾田直播技術の確立を目指して

  • (独)東北農業研究センター 東北水田輪作研究チーム 上席研究員 大谷隆二
  • 第46回 2008年07月01日

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 最初に北海道農試に入ったのですが、美唄で乾田直播に取り組む粟崎弘利さん(現JAびばい営農技術主幹)との出会いがきっかけですね。当時の主流は、やはり湛水直播。北海道は大正から昭和の始めくらいまで、8割くらいが湛水直播だった歴史があるんですね。どうして北海道で無代掻きの直播が普及したかというと、やはり作業性、能率が向上するからなんです。私自身、北海道にいた時に、無代掻きの播種機を作ったり、土壌の物理性や排水性の研究をして、乾田直播で学位を取りました。

昆 ほう、そうだったんですか。

大谷 その後、筑波に移って湛水直播や移植の省力化技術を研究しました。東北農研にきたのは2003年です。1枚が1・9haもある圃場を田直播をやっています。最初に北海道農試に入ったのですが、美唄で乾田直播に取り組む粟崎弘利さん(現JAびばい営農技術主幹)との出会いがきっかけですね。当時の主流は、やはり湛水直播。北海道は大正から昭和の始めくらいまで、8割くらいが湛水直播だった歴史があるんですね。どうして北海道で無代掻きの直播が普及したかというと、やはり作業性、能率が向上するからなんです。私自身、北海道にいた時に、無代掻きの播種機を作ったり、土壌の物理性や排水性の研究をして、乾田直播で学位を取りました。

昆 ひとくちに乾田直播といっても様々な作業体系がありますが、播種方法はどうされているんですか?

大谷 乾田直播はどんな播種機でもできてしまうんですよ。大切なのは播種機の使い方。それに播種機そのものの機能性ですね。くりだしの精度がいいとか、早く走れるとか、そのあたりを考えると、現状ではグレーンドリルが一番優れていると思います。

昆 普及性も含めてですね。

大谷 ええ。昨年の2月に花巻市の盛川周祐さんがここに訪ねてこられました。盛川さんはすでにスガノ農機さんの体系で乾田直播にトライしていたのですが、うちはグレーンドリルを使っていると話したら、「それならウチにもある」と。しかもカルチパッカーもあるというんです。だったら一緒にやりましょうよ!となったわけです。盛川さんみたいに麦を20ha作っていれば、すでにこれを持っているわけです。だから我われは、とりあえずこの数年はグレーンドリルをメインに技術を確立しようと思いまして。で、昨年から盛川さんの圃場でこの体系で1.2ha、スガノ体系は30aやりました。どちらがいいか比較してみたのですが、全然問題なかったですね。しかもこちらのほうがはるかに速い。

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