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自分の畑は自分で診断する

これなら分かる「土と肥料」の実践講座肥料その2

 この辺が、「農業と作物生産業とのどちらをとるかはっきりしろ!」と言いたくなるところです。

 土耕栽培の人が、ロックウール耕や水耕栽培を冷ややかな目で見て、「あれは農業ではない」という気持ちもわかりますが、上に過剰な成分を習慣上心配だから入れるという態度こそ“作物生産業” ではないでしょうか。

 今回は幕の内弁当をやめて農業をめざすという方のために、単肥にはどんなものがあるかを紹介し、それぞれの性質と使い方の注意点を述べていきます。


窒素肥料は速効性のものと緩効性のものの違いに注意


 工業的に製造されている窒素化学肥料は、次の6つに大別されます。

(1)アンモニア性……硫安、塩安
(2)硝酸性……硝酸石灰
(3)アンモニア性と硝酸性……硝安
(4)尿素性……尿素
(5)シアナミド性……石灰窒素
(6)ウレイド性……IB、CDU、ウラホルム


●硫安(NH4)2SO4

 保証成分はアンモニア態窒素20・5%以上。性状は無色透明の結晶で、水によく溶けます(溶解度75・4g/100ml 水、20℃)。製造法によっては不純物のため着色している場合もあります。

 硫安の水溶液は微酸性を示します。湿気を吸わず、安定しています。副成分として、多量の硫酸根を含みます。

 窒素肥効は速効性で、元肥、追肥いずれにも適します。追肥に用いると葉色はすぐ濃くなりますが、肥切れも早いということです。

 他の窒素肥料と比較して葉色が濃くなるのが特徴ですが、この原因は硫酸根と考えられています。また、この硫酸根はアンモニア吸収後土壌中に残り、カルシウム、マグネシウムの流亡を助長して、土を酸性化します。つまり生理的酸性肥料であるわけですです。また水田では硫化水素発生の原因となります。

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