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自分の畑は自分で診断する

これなら分かる「土と肥料」の実践講座肥料その2

●ウラホルム(ホルムアルデヒド加工尿素肥料)

 保証成分は窒素全量で38%以上で、水にやや溶けやすい一メチレンニ尿素、水に溶けにくいニメチレン三尿素、非常に溶けにくい三メチレン四尿素、それと尿素の4種類が混合されています。このことから、分解が3~4段階となり、ゆっくり肥効が保たれることになります。

 有害成分や副成分を含まないので、土壌に悪影響も及ぼしません。


●被覆チッソ肥料

 粒状の速効性窒素肥料(尿素、硝酸石灰など)の表面を、半透水性あるいは透水性のない膜に微細な穴や亀裂をつけたものでコーティングしたもの。

 この肥効調節機能は、土壌の叫酸化還元電位、土壌溶液濃度、微生物活性などの要因には左右されにくく、土壌温度に依存する溶出パターンであることが特徴です。ですから地力窒素に似ていて、低温期の作物要求量の少ないときは溶出が少なく、高温期に多い窒素の供給をする合理的な肥料です。


 以上、窒素肥料の種類とその特徴について述べてきましたが、このような窒素単肥は、いまの日本の畑地の多くが栄養過多の状況であることからも多くの生産者に理解され、上手に使われるべきだと思います。

 土壌診断の結果、「リン酸とカリは多過ぎて入れなくてもいい。あと施す必要があるものは窒素だけ」といわれても、窒素単肥だけで済ませるのにはたしかに勇気がいります。しかし施肥作業は必要な成分だけを施す仕事です。長年の習慣だけを根拠に取り組むことではいけません。単肥を効果的に使いこなすためにこそ、栄養状況を現場でタイムリーに測る土壌溶液診断法があるのです。

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