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シリーズ水田農業イノベーション

子実トウモロコシ国内生産の産業的意義


しかし、トウモロコシ自給のためには生産したトウモロコシを年間貯蔵する施設が必要になる。でも、各地にある農協のカントリーエレベータはガラガラではないだろうか。その稼働率が50%以下というケースも少なくないはずだ。その稼働率を上げるのに農協のカントリーエレベータに乾燥と貯蔵を委託することはできないだろうか。

飼料以外の食品・飲料にも
需要は広がる見込み

国産トウモロコシは遺伝子組み換えではない。日本が主に輸入依存している米国や南米でのトウモロコシ生産では組み換え(GM)トウモロコシが主流になるにつれ、非組み換え(非GM)品の調達コストがさらに上がることは目に見えている。
我が国でのトウモロコシの仕向け先は約7割が飼料用であるが、残りはコーンスターチ用としてさまざまなデンプンや糖化原料などの食品原料に加工され、さらに菓子類、アルコールや蒸留酒などの発酵原料に使われている。日本の消費者が非GM品を求める傾向は今後も続く事が予想され、その面からも国産トウモロコシに対するニーズは高まるだろう。非GMのトウモロコシが国内で調達できるようになれば、飼料以上にありとあらゆる食品や飲料メーカーが期待を寄せる時代が来るはずだ。そして、中長期的には日本の各地に国産トウモロコシを使った飼料工場が広がり、さらにはコーンスターチやそれを使った様々な食品工業が全国各地にできていく時代も来るかもしれない。

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