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紀平真理子のオランダ通信

なぜ日本人はMade in Japanにこだわるのか?(1)

先日、日本への一時帰国時に「Made in Japan」と書かれたステッカーを多く目にした。日本では農産物を含む食品にとくに「国産志向」が見られるが、他国ではどうなのか。日本人13人とオランダ在住の外国人14人(うちオランダ人8人)へのヒアリングをもとに検証した。
「農産物を購入する際、価格が高くても国産品を選択するか」
こんな質問を投げかけたところ、日本人はほぼ全員が「国産品を選択する」と回答したのに対し、外国人は「可能な限り国産を選ぶ」と回答したのは1人だけだった。日本人のなかにも生食は国産品、調理用は輸入品というふうに使い分けをしている、もしくは価格の開きによっては輸入品を選ぶこともあるという答えもあったが、共通した回答の根底には「国産は安全でおいしい」「輸入品は信用できない。とくに中国産や韓国産はNG」ということがあった。一方、オランダ人を含む外国人は購入時に原産国よりも環境に負荷を与えて生産したものでないかどうか、鮮度や味、においを気にする人が多かった。また、興味深いことに日本人は日本では何よりもまず国産品を選択するが、オランダ在住時には外国人と同様、見た目や味で判断するようだ。
こういった傾向が表れた第一の理由としては、オランダは日本の九州ほどの面積しかなく、日本のように多様な気候や土壌を持っていないため、栽培できる作物が限られており、代用品は輸入品で賄うしかないということが考えられる。幸いEU圏内にはスペインなど温暖な気候の国もあり、とりわけ冬季は輸入品に助けられている。国産品のみで生活することがそもそも不可能なのだ。
次に、スーパーマーケットやマーケットでの品質管理が日本ほど徹底されていないことが挙げられる。腐っているものがそのまま陳列されていることもあり、味や鮮度にもムラがあることから、消費者は自分の目や鼻で確かめてから購入しなければならない。筆者自身もオランダに住み始めてしばらくは、中身が腐ったハズレをつかまされてしまうこともたびたびあったが、今では各野菜のチェックポイントを押さえ、実際に確認してから購入するようにしている。日本と同等にはスーパーマーケットを信用できず、また自己責任の国のため、自ら見極めるしかない。

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