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【小川幸夫の虫の世界から見る農業】
ミツバチは大切に、人間との共存共栄を
- 小川幸夫
- 第4回 2014年03月19日
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筆者の農場にはたくさんのミツバチがいる。以前からなじみ深く、イチゴ栽培の受粉で養蜂家からレンタルで借りるところから始まり、その後購入するようになっていつの間にか自分でハチを育てるようになった。とはいえ、昆虫は好きでもミツバチを含めハチ自体は好きではなく、興味もない。他の昆虫と違ってハチは刺すからである。ただ、仕事でミツバチを使っているとそうも言っていられず、自分で管理できるようになりたくなった。現在では、ミツバチの特性に興味を持ってしまい、ポリネーション(受粉)に使うことよりも観察することや保護することのほうが目的になっている。
女王バチの死に際して
ミツバチを飼っていると、おもしろい行動に出くわすことがある。ミツバチのほとんどはメスで、針もメスだけが持っている。これは産卵管が変化したものであり、オスには備わっていないため、人間が刺される心配はない。
そんな通常は数少ないオスは巣箱の外でよく死んでいる。女王バチとの交尾のためだけの存在であるオスは、みつや花粉を集めるといった労働はせず、メスの働きバチたちが集めてくるはちみつを食べるだけの怠け者である。したがって、必要以上にオスが増えてくると、家族から不要な存在として殺されたり、追い出されたりする。
次は、女王バチを巡るメスの働きバチたちの不思議な行動である。巣箱にいる女王バチは基本的に1匹で、働きバチの寿命がおよそ1~2カ月なのに対して、女王バチは約3年と長い。その女王バチの産卵能力に問題が生じたり、死んでしまったりすると、働きバチたちはなんと自ら卵を産むようになる。卵を産まない女王バチに代わって、働きバチたちが皆で競って産卵するのだ。一般に女王バチは1つの巣穴に1つの卵を産むが、この働きバチたちの産卵では1つの巣穴に3~7個ぐらいの卵が産み付けられる。そのうちの1つが幼虫として育つものの、無精卵のため、すべてがオスになる。最終的にはオスだらけのミツバチの群になって消滅していく。これは推測だが、そんなオスも女王バチ不在の巣穴に居残るのではなく、どこかの女王バチとの交尾を狙って飛び立ち、結果として遺伝子を残していこうとする理にかなった状態になるのだと思われる。
女王バチの死に際して
働きバチたちはどうする?
ミツバチを飼っていると、おもしろい行動に出くわすことがある。ミツバチのほとんどはメスで、針もメスだけが持っている。これは産卵管が変化したものであり、オスには備わっていないため、人間が刺される心配はない。
そんな通常は数少ないオスは巣箱の外でよく死んでいる。女王バチとの交尾のためだけの存在であるオスは、みつや花粉を集めるといった労働はせず、メスの働きバチたちが集めてくるはちみつを食べるだけの怠け者である。したがって、必要以上にオスが増えてくると、家族から不要な存在として殺されたり、追い出されたりする。
次は、女王バチを巡るメスの働きバチたちの不思議な行動である。巣箱にいる女王バチは基本的に1匹で、働きバチの寿命がおよそ1~2カ月なのに対して、女王バチは約3年と長い。その女王バチの産卵能力に問題が生じたり、死んでしまったりすると、働きバチたちはなんと自ら卵を産むようになる。卵を産まない女王バチに代わって、働きバチたちが皆で競って産卵するのだ。一般に女王バチは1つの巣穴に1つの卵を産むが、この働きバチたちの産卵では1つの巣穴に3~7個ぐらいの卵が産み付けられる。そのうちの1つが幼虫として育つものの、無精卵のため、すべてがオスになる。最終的にはオスだらけのミツバチの群になって消滅していく。これは推測だが、そんなオスも女王バチ不在の巣穴に居残るのではなく、どこかの女王バチとの交尾を狙って飛び立ち、結果として遺伝子を残していこうとする理にかなった状態になるのだと思われる。
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小川幸夫 オガワユキオ
大学卒業後に農業機械メーカーへ入るも、自身が思う理想の農業を目指すため、2001年に千葉県柏市の実家の農業を継ぐ。畑は1町5反、うち4反がビニールハウスで年間100品目の野菜を生産している。 20年前まで地元の市場に個選でネギを出荷していたが、ネギの価格が低迷したことを受けて自宅裏に直売所を設け、色々な野菜を作って地元の消費者に販売するようになる。現在は地元の百貨店や高級スーパーにコーナーを構えてもらっての販売のほか、大型直売所や年間200回以上の朝市での販売、また地元レストランをはじめとしたくさんの飲食店に野菜を供給している。
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