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北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信

あなたは、バッド・ガールだ!

ミネアポリス空港の入国審査 僕の名前は野村敏貴(のむら・としき)。髪は男らしく短め、身長178、腹筋ワレ・ワレの美しい肉体美を持つビンビン・ビシビシの21歳です。北海道・岩見沢で父とコメ、麦、大豆、タマネギを生産しています。
昨年は僕にとって感動と感激の一年でした。その一つがあの人から「本場の金髪・ブルーアイを見てきなさい」と言われ続けてきたことを実現できたのです。昨年9月から10月中旬まで1カ月間、米国中西部の農場で大豆収穫とコーン収穫を手伝うことになりました。
やっぱり、豊かな国、米国の農業ってすごかったですよ。だって、すべてがドカーンで、ドーダこの野郎なんです!
2回目の海外ともなると然したる緊張感もなく、淡々と米国行きの準備を進めていましたが、予報では出発当日の天気は怪しく台風が成田を通過するようだったので、予約したチケットを捨て、新規のチケットを購入して前日に成田入りしました。首尾よく成田発747機はギリギリで台風をかわして飛び立つことができたのですが、もし千歳、成田間の航空券1万円をケチって前泊していなかったら、と考えると農業と同じく決断の大切さを学んだ次第です。
デルタのエコノミー・シートは僕の身長では窮屈だろうと聞いていたので、追加料金1万5000円を支払い、少しレッグ・スペースのあるシートの選択をしました。初めて経験する時差ボケ状態で12時間のフライトを終え、穀物メジャーのカーギル本社も近いミネアポリス空港に着いてから入国審査を受ける時にチョットしたトラブルになりました。僕の流ちょうなニュージーランド訛りの英語に係員が困っている様子で、別室に行き再度、聴取となりましたが、今度の係員は僕の英語を理解できたようでした。事前にこんなこともあるかと思い、あの人からはホストファミリーではなく、日本人受け入れに慣れている現地のトラクター・ディ―ラ―の人の連絡先を聞いていたので、関係書類を係員に見せると連絡を取り、無事入国スタンプを押してくれました。もちろん後ほど彼にはお礼として米国の国酒ともいえるバーボンを持参しました。
そういえば衝撃的なことが……。ウソをついて入国はできませんという清教徒の国を実感することがあったのです。
同じ聴取を受けた部屋には25歳くらいの東洋系の女性が呼ばれていました。雰囲気が日本人と少し違っていたので、日本語で話しかけるのをタメラい、少し事の成り行きを眺めていたら突然、入国係員が「ユーアー・ア・バッド・ガール!」と罵り始めたのです。そして強制送還しますと追加の措置があり、10年間は米国に入国できませんと告げられたのです。彼女は半べそになるかと思いきや覚悟を決めていたようで、表情も変えずに今来た道を係員に付き添われてスタスタと戻り、到着したばかりの成田行きのデルタ機に乗り込む姿を私は眺めていました。

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