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どうなる!どうする?こんなとき

ノンバンク向け融資問題は住専より深刻だというが?

住専処理策を盛り込んだ97年度予算案がようやく国会を通過。しかしこれで農協系金融機関の不良債権問題が終わったわけではない。山にたとえれば、ようやく2合目か3合目にたどり着いた感じである。これからノンバンク向け融資、信連や農協が独自に貸し付けて発生させた不良債権が待ちかまえている。ノンバンク整理が進めば系統3段階制は一挙に崩壊へ突き進むことは間違いなさそうだ。
Q:農協の貯金流出が深刻だと新聞は伝えていますが。

A:農林中金が公表した2月末の対前年同月比はO・3%だった。貯金は定期貯金の金利分が積み上がっていくことをカウントすれば、実質マイナスだよ。農林中金は4月から都道府県別の数字を公表しない方針を打ち出した。公表すると信用不安が起きかねない。それが理由だ。

Q:いま住専以外のノンバンクの方がさらに問題だと言われていますが、農協系金融機関はどれぐらい貸していますか。

A:政府が国会に報告した資料によれば、農林中金3兆4273億円、信連2兆1976億円、全共連・共済連2兆681億円の合計7兆6930億円。住専向けの5兆5000億円より断然多い。

Q:ノンバンクの経営内容はどうです?

A:ノンバンクは全国に1万1800社あって貸金業者のことをさす。住専のように銀行が設立母体のノンバンクと、独立系のノンバンクの2つに分類できる。オリックスやアコムのような優良業者もあれば、不動産貸付専門で破綻状態の業者もある。厄介なのは後者だ。住専と同じようにバブル期の地上げなど、不動産向け融資がダントツに多い。農協系はそんなノンバンク向け融資が多いようだ。

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