ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

岡本信一の科学する農業

儲かる農業のマニュアルとは?



なぜ、何を、どのように、
どのくらい、いつを明確に

このように考えてくると、ひとつひとつの作業や工程に非常に多くの内容が含まれていることに気づいていただけるだろう。そう、これこそがノウハウと呼ばれる栽培においてもっとも重要なものなのだ。いわゆる栽培ごよみには、一般的であるがゆえにそのようなノウハウは含まれない。しかし、自社農場あるいはグループ間の技術の平準化を行なうために、このような問題点を解決した記述があれば、有効なノウハウを集めたマニュアルとなる。
マニュアル作成時のポイントをまとめると、以下のようになる。
(1)
作業時期には、時期とともに条件(作物の生育、土壌の状態など以下の項目も全て同じ)を明記する
(2)
作業方法・内容には、手順とともになぜ行なうのか、なぜその手順がいいのかを説明する
(3)
作業・工程には分岐条件を付け加え、条件次第でどのやり方がいいのか、作業によってどのように変化するのかを理由とともに書く
(4)
病害虫対策などは、対処方法だけでなく、環境条件などの根本的な予防方法を挙げておく
もっと簡単に書くと、「なぜ」「何を」「どのように」「どのくらい」「いつ」を言葉にすることである。なんとなくやっている作業の意味がはっきりするからこそ、今後の改善すべき点、自らの栽培方法の問題点が見えてくるはずである。
「なぜ」を書けない場合には、漫然と作業をしていたということになる。作業内容や工程を見なおす良いきっかけになったり、さらに伝えるべきノウハウとは何かが明確になったり、自らの農場の貴重な財産となることだろう。
マニュアルは、忙しい時期の仕事ではない。もし、今年の農閑期に作成しようと考えるているのであれば、今の段階で事細かに写真で残しておくと良いかもしれない。

関連記事

powered by weblio