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イベントレポート

農村経営研究会 第1回 定例研究会 そもそも自らの地域・農場の顧客にとっての魅力、価値とは何か?限界集落による農村ビジネスへのチャレンジ


これらをどうビジネスに結びつけるのか、参加した農業経営者、流通関係者、コンサルタント、議員らより、それぞれの立場から知恵が提供された。

集落の価値を発掘し、
ビジネスをつくりあげる

現在、降矢氏は、耕作放棄地に芝生を作ることを考えている。描いているのは、里山の原風景、豚の放牧を核とした農村経営である。
川曲集落でビジネス化できる価値、すなわち、モノ、コト、フィールドは何か、ビジネスを運営するためにヒトとカネをどう組み立てるのか、リーダーの役割は何か、などについて、参加者から提供された知恵を紹介する。

1.モノ、コト、フィールドの価値の発掘
農村の経営に欠かせない要素として、モノ、コト(サービス)、フィールドがある、という考え方を基にし、川曲集落に何が必要か、意見が交わされた。
モノについては、豚の精肉と加工品がある。また、かつて養蚕業が盛んだった伝統を活かし、絹製のオリジナル製品が提供できるのではないかという提案があった。
また、客に喜んでもらえるコト、つまり、サービスが必要との意見が出た。これについては、放牧している豚が人懐っこく、人が呼ぶと寄ってくる習性が使えるのではないかと降矢氏は語る。また、今は使われていない蚕室を、例えばバーベキューやキャッチボールができる場所として、自由に使ってもらってはどうかというアイデアが出された。
フィールドの面では、今ある美しい田園風景と、耕作放棄地を利用して今後つくりあげていく里山の風景が売りとなる。その風景を活かすためには、村を訪れる人のために、どこに何があるのかを紹介する地図や、四季折々のイベントなどを整理してはどうか、という意見が出された。
避けるべきこととして挙げられたのは、山の曲がりくねった道をアスファルトの道にしてしまうなど、村を訪れる人にとって価値があるものが、破壊されてしまうことである。早めに価値を特定することによって避けられるという情報も提供された。
フィールドの提供にあたり重要だという意見が多かったのは、水洗トイレの設置についてである。都会から人を呼ぶには、水洗トイレ、シャワー、駐車場の完備などインフラ整備が必要であるとの意見が出た。一方で、田舎らしさを活かし、あえて水洗トイレやシャワーを作らないほうが良いとの意見もあった。
前回、本研究会が視察したみわ・ダッシュ村の清水氏は、どんな客を迎え入れたいのかによって必要なインフラを決めてはどうかとのアドバイスがあった。

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