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今年の市場相場を読む

20年で変わった野菜のトレンド シシトウ/シュンギク/ナノハナ/ミニトマト 



【今後の対応】
山口では、同系の野菜「ハナッコリー」を独自開発している。秋から春まで3作型に合う品種を開発しており、全国流通する日も近い。千葉でもこの品種を含め、長期栽培のための試験研究に取り組んでいる。緑色が濃くていためたらさらに鮮やかになるという葉物は、やはり本場・中国のものだが、ポエム菜、アスパラ菜、カキ菜を伝統的に生産している地域からも、もっと生産拡大して広域流通させたい。健康でおいしいというトレンドに乗せよう。

ミニトマト
7割超の伸びでトマト類の2割に、薄皮品種へのシニア需要に対応を

【概況】
東京市場のミニトマトを過去20年で対比してみると、数量はなんと74%も増え、単価も3%アップとわずかながらも高くなった。産地構成も変わり、26%のシェアを占めていた千葉産は10%に、代わって熊本が急成長して23%。宮崎や北海道なども伸びてきた。大玉トマトとの合計ではかつてミニは10%程度のシェアだったが、今ではトマト全体で35%増えるなか、大玉は5%減、ミニの割合は19%と倍増だ。

【背景】
過去20年の間、韓国産の輸入トマトが増える時期もあったが、現在ではそれがほとんど国産に代替した。産地も増え、栽培方法の多様化とも相まって、さまざまなミニトマト商材があふれている。小売店でのトマトやミニトマトのアイテムは、通常でも十数アイテム、多いところでは20を超える。卸売市場でも小売店でも、トマトの売上は野菜のなかではトップの位置づけにある。食べただけですぐおいしさがわかる野菜として、消費者からの人気も根強い。

【今後の対応】
大玉や中玉からミニも、黄色あり、楕円形あり、ハート型のものまで出現するという活況を呈している。高糖度系のほか、最近のバイヤー調査では「あいこ」への支持が高いようだ。また、高齢者はトマトの皮が気になるようで、湯むきして使ったり、皮が固い高糖度系トマトは敬遠されるという調査結果もあり、皮が気にならない超薄皮トマトの人気も出てきた。このトレンドは当分の間継続するだろうが、一方でトマト売場の再構築が課題になっている。

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