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吉村明のみつひかり栽培日誌

十分に登熟させ、早刈りには注意!!

  • 三井化学アグロ(株) 営業本部マーケティング部ハイブリッドライス 種子グループ グループリーダー 吉村明
  • 第8回 2014年08月26日

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セジロウンカは、田植え直後に飛来し出穂期前まで沢山見かけますが、若い稲を好み、その後飛び去ります。枯らすほどの被害はほとんど出ませんが、近年、イネ南方黒すじ萎縮病を媒介することが西日本で初めて発見され、防除の大切さが再認識されています。

トビイロウンカの飛来は、セジロウンカの1/100程度です。猛暑に弱くお盆までは少数見つかるかどうか。それが秋口に涼しくなると、稲の根元近くで大増殖することがあります。移動性の少ない短翅型が大集団で狭い範囲の汁を吸い、坪枯れ(円形状に枯れて倒れる状況)を起こします。昨年は西日本から秋田まで広い範囲で発生しました。

ヒメトビウンカは、国内の畦などで越冬し小麦で増殖し、稲の田植え直後から加害します。問題は縞葉枯病ウイルスをうつすことです。幼い稲ほど感染しやすく、田植え直後の防除が大切です。近年、縞葉枯病は九州、近畿の一部や関東で問題化しています。

●薬剤防除のコツ
トレボンスター(R)は三井化学アグロ(株)が開発した有効成分エトフェンプロックスとジノテフランを含む殺虫剤です。トレボンスター(R)粉剤DLは、一部薬剤への感受性低下が報告されている系統のトビイロウンカ、セジロウンカ、ヒメトビウンカに対して効果が期待できます。さらに水稲では収穫7日前まで使用でき、仕上げ防除剤として使い勝手の良い設計になっています。


斑点米カメムシ類防除のポイント

稲の穂を吸汁して、斑点米発生の原因となっているカメムシの重要種は10~15種類。これらカメムシ類の重要度は地域によって異なります。1970年代以降、全国的な規模で斑点米が問題となりましたが、これは休耕田が増加し始めた時期と重なります。特に、斑点米カメムシ類にとってイネ科雑草の種子は重要な栄養源です。

斑点米カメムシ類防除のポイントには耕種的防除と薬剤防除があります。薬剤防除を効果的にするためにも、耕種的防除をしっかり行なうことが非常に重要です。

●耕種的防除のコツ
耕種的防除にはまず、水田内の除草があります。これは水田内の雑草の穂(ヒエ、ホタルイ等)が斑点米カメムシ類の誘引源、増殖源となるからです。また、水田周辺の除草も重要です。水田周辺の雑草の種子が好適な餌となるとともに、水田内に侵入するための中継地点となるからです。水稲出穂前の雑草管理を徹底し、出穂後も継続することで斑点米カメムシ類の密度を低く抑えることが期待できます。

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