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北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信

ラジオでそう言ってるじゃないか!


ラジオからは悲惨な状況と共にメキシコ国境が閉鎖されたと伝えている。しばらくするとカナダ国境が閉鎖されたと言っていた。

「再入国は保障できない」

車はカナダ国境手前の州道を東に80マイルほど行ったところでローズルに着いた。この人口1万7000人の町は雪を愛する北の人間には聖地のような町だ。日本製のエンジンにリバースギアも付いたハイテク・マシーンであるスノーモービルのポラリス本社があり、最近は4輪の多目的作業車も作っていて、この会社の重役の所有する畑に関することで訪れることになったのだ。
事務所に到着するとTVスクリーンにはWTCが崩れるシーンが映し出されていた。このテロでは3000名以上の方が犠牲となった。その中には24名の日本人がいて多くはビジネスマン戦士だ。戦士だから米国勤務が決まったときに銃の使い方は学んだとしても、まさか飛行機が突っ込んでくる準備はできていなかったのであろう。
たとえ首謀者ウサマ・ビン・ラデーンを海軍のシールズ・チーム6が9mm弾で処置し、水葬されて微生物や魚と貝の餌になったところで、その地方の水産物を輸入しない米国に対するテロ攻撃が今後なくなると考えるテロリストは存在しない。
ではどうすれば良いのか? 簡単だ、世界平和のためにコルト社ピースメーカーと呼ばれる6インチ・バレルの45口径から発射される鉛の弾を、ぶち込み続けるのがお互いの共存共栄になるのだ。
ローズルの用事も済ませ、翌日はさらに北のカナダ・ウィニペグ近郊の乾燥泥炭収穫畑(ピートモス)を訪ねる予定で、午後遅くローズルの真北10マイルにあるカナダ国境を目指した。普段なら米国側からは勝手に出国しても問題ないのだが、次の日には米国に戻る予定だったので、念のためテロで入国に関して規制しているかどうか、ボーダーパトロールに尋ねると、「出国は自由だが、明日入国できるかどうかは保証できない」と言われたのだ。
何かヤバそうなので、ボブと話をして10マイル西にある別の国境に向かうことにした。ここでも、米国のボーダーパトロールに同じ質問をすると「再入国は保証できない」とやはり同じことを言われた。ボブはどうするか悩んでいたが、私はさらにこのように聞いた。
「ところで誰が再入国は保証できないと言っているのか?」
すると、「ワシントンからの指示は何もないが、ラジオで国境閉鎖だって言っているじゃないか!」とボーダーパトロールは真顔で答えた。こりゃ問題ないと米国からカナダに入国した。呆れた、まるでラジオ全盛時代のオーソン・ウエルズの火星人襲来と同じレベルである。

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