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特別インタビュー企画

真っ当な経営が“駄農”を退場させる!勝部農場のゆめちから戦略に込めた狙い


宮井 本当は、ちゃんと管理していなければ減殺されるはずですがね。
勝部 でも、行政や農業関係の団体にしてみればね、1軒も脱落者を出さないで農家にしておきたいという気持ちがあるんだろうね。私の想像だけれども。
それで、余りにも目に余るので、ポスターを作ってウチの農場の中に飾った。ただ、これは個人攻撃ではなくてね、こういう農家は、何もこの写真の圃場の人だけじゃない、こういうタイプの人が何人もいる。私が問題にしているのはそこです。

休んで金をもらうか
働いて金を稼ぐか

昆 圃場に草を生やして平気な人というのはいますが、さすがにこれでは収入にならないですよね。
宮井 いや、穫れなくても、営農継続払いというのは入るんじゃないですか。10a当たり2万円。
勝部 それに、もし田んぼの転作であれば、10a当たり3万5000円入るね。締めて10a当たり5万5000円だ。ということは、もともと麦畑であるウチの圃場よりも10a当たりの収入は大きいということもあり得るね。
30代の頃にね、私は転作奨励金を批判する投書を新聞に書いたんだ。こんなもの、農家の魂を金で買うようなものだと。その後しばらく、ウチの黒電話がうるさくて座布団かけておく破目になったけどね。

ところがだ、ウチにも今は水田転作の部分があるんだけれど、そうすると、わけのわからない金がどんと振り込まれてね。それを見ていると、「ああ、わざわざあんなこと言わなくてもよかったか」なんて気が起きてきてしまうわけだ。やっぱり、ああいうお金のばらまき方というのは、恐ろしいものだよ。

宮井 そこで人によって、地域によって、考え方に違いが出てくるんですよね。目先の利益を見るか、もっと長い目で戦略的に考えられるか。
勝部徳太郎さん(勝部征矢氏の父)のお話を思い出しますよ。この地区を通る道道に歩道を付けるということになったとき、行政からそれに必要な土地を譲ってくれと来たわけです。そういうとき、だいたいの人はすぐOKの返事をしない。文句を言ってすぐに応じないほうが値段が上がって得だと考えるものです。ところが、徳太郎さんは「どうぞお使いください」とさっさと無償で提供してしまった。そうしたら、早く決まったその箇所から工事が始まりますね。それで、そこに車の入口も作ってくれた排水路も付けてくれたと、いいことをしてくれるわけですよ。

すると、周りからは「なんであいつのところだけやるんだ」と文句が来た。それで行政の人が「いや、あそこは寄附された土地ですから、みなさんも寄附してくださればそうしますよ」なんて言うので、みんな黙ってしまったわけでしょう。

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