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特別インタビュー企画

真っ当な経営が“駄農”を退場させる!勝部農場のゆめちから戦略に込めた狙い


宮井 ただね、これは十勝などでははっきり出ているんだけれども、実は、ゆめちからはキタホナミより収量が0.5~1俵程度落ちるんです。だから、積極的に作ろうという人はまだそれほどいない。10人いたら1~2人ぐらいではないですか。
勝部 要は小麦卸のヤマチュウ(山本忠信商店)と取引のある人はやるんだけれども、ホクレンに出す人はやらない、そういう形です。
宮井 しかし、ゆめちからも、今年の面積がピークではありませんか。これ以上増えることはないでしょう。
勝部 いや、そうは行かない。宮井さんがそう考えるのはわからないでもない。というのは、今はゆめちからの値段が高いんだ。今年のゆめちからの値段は、キタホナミの1.2~1.3倍になっている。
宮井 その前は2倍以上でしたね。
勝部 だから、今はまだキタホナミより高いとは言っても、以前より安くなっているんだ。これでさらに安く提供できれば、マーケットはもっと広がる。
昆 そうすると、生産者が増えても大丈夫だと。
勝部 そうです。ただし、「安くなったんなら俺はやらねえ」っていう人もたくさんいる。でも、ゆめちからが今まで通りの高価格のレベルでいったら、ウチの1000tでも余るかもしれない。それが困る。安くなるからこそ、乗れる話のはずなんです。
昆 それで、勝部さんは今、自社でゆめちから専用の調製設備まで作ってこれから稼働させるところですね。これはもっと品質を上げて、しかも、もっと安く供給するためだとおっしゃっていました。そこまで大きな投資をする必要があるわけですか。
勝部 だって、普通に出荷したら、このポスターのお花畑の人のようなところの麦と混ぜられるわけですよ。そういうものはロスが出るし、それで成分検査をしたら全体が低く評価されるわけです。だいたい、それでは製粉業者やパン屋さんが気に入ってくれたことに応えることにならない。自社でやれば、最高のものだけを揃えられるし、ロスを抑えられる。
昆 あらゆるものは、安くなることで普及していくわけですよね。時代ごとの国民所得のレベルと比べれば、最初の頃の国産大衆車は今の高級車よりはるかに高価だったわけです。それを自動車メーカー、部品メーカーが生産管理、品質管理をしっかりやって、それによって年々価格を下げる努力をしていった。その結果、自動車は普及していったし、自動車メーカーも利益を出せるようにできていった。そういうことを、これから農家も考えていかなければならないということでしょう。

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