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紀平真理子のオランダ通信

経営者が女性のHollandhoeve農場訪問記

7月下旬、アムステルダムから車で40分、北ホランド州のTwiskという村にあるHollandhoeve農場を訪問した。
酪農家の家庭で育ったJokeさん(女性)は、郵便局勤めをし、20数年前にニュージーランドの親戚の家で6年間生活を営む。その後、「農業を発展させたい」「社会に貢献したい」との思いからオランダで酪農家になることを決意。いまではパートナーのJanさんとの家族経営で、44haの所有地と13haの借地の計57haで約100頭の乳牛を飼養し、年間およそ100万を搾乳するまでになっている。オランダの年間搾乳量は1頭当たり8075のため、平均より多いことがわかる。同農場では夏季の昼間は放牧、夜間と冬季は牛舎内でのフリーストール方式を採用している。
6年間の計画と構想の末、今年4月、新牛舎と大規模な自動搾乳機への設備投資を始めた。それだけではなく、飲用可能な地下水を再利用する仕組み、太陽光パネルでの自家発電と売電装置、牛ふんをデントコーンへの肥料として再利用するなど、持続可能や循環をテーマに設備投資が進められた。
新牛舎内の一部設備は未完成であるものの、自動搾乳機がすでに設置されており、屋内は明るく、清潔な印象だった。そのなかで目が留まったのはLely社の搾乳ロボット、アストロノートだ(編集部注:日本ではコーンズ・エージーが輸入・販売している)。1948年創業の同社は、年商が5億6500万ユーロ(日本円で約780億円)に上るオランダの農業機械メーカーで、とくに酪農周辺技術を得意とする。同農場には管理ITシステムであるT4C Inherdも導入されている。

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