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自分の畑は自分で診断する

これなら分かる「土と肥料」の実践講座肥料その3

どうでしょう? 肥料が配達されてきたとき、または肥料を買いにいったとき、肥料袋の裏側にある肥料生産業者保証票を確かめてみる習慣はできたでしょうか?
 どうでしょう? 肥料が配達されてきたとき、または肥料を買いにいったとき、肥料袋の裏側にある肥料生産業者保証票を確かめてみる習慣はできたでしょうか? いかによいデザインの袋に入れてあっても、どんな素敵なカタログがあろうとも、この保証票はユーザーにとっても販売する側にとっても、絶対に公正なものです。

 昭和20年代前半まで、販売される肥料の中心は有機肥料でしたから、その品質はたいへんばらつきの大きなもので、悪徳商法もまかり通ったことも事実と思います。

 肥料に関する法律、肥料取締法を定めることにより、確かな品質の肥料が流通し、そして各肥料袋にきちんと保証票をつけることで安心して肥料が買えるしくみになったのですから、是非、農業生産者はこれを確認し、その内容を活用すべきです。

 農薬も肥料もセッ卜販売の行なわれている時代であり、それはそれなりの意味がありますが、肥料の目的はあくまでも不足する成分を補うものであることを忘れないようにしたいものです。


リン酸肥料


 リン酸肥料の無機態肥料についてまず述べていきますが、この肥料成分の分類と評価は、リン酸成分の溶解性を基準に考えていきます。それは、無機態リン酸はその化学形態によって溶解性に違いがあり、その溶解性の差がそのままリン酸肥料としての使い方の差に直結しているからでもあります。すなわち、保証票への表示についても、以下に説明するような区別が行なわれています。

(1)水に溶ける……水溶性リン酸
(2)アンモニア性アルカリのクエン酸液(ペーテルマン液)に溶ける……可溶性リン酸
(3)2%クエン酸液に溶ける……水溶性リン酸

 の3種類にわけられているのです。

 リン酸肥料の原料であるこのリン鉱石の主成分は、フッ素アパタイト構造(これはいま歯磨のコマーシャルでおなじみの言葉でしょう)という難しい名前のものがリン酸と結び付いているもので、これはそのままでは不溶性で肥効は示しません。そのため、硫酸などの薬品を使って溶ける形態にして肥料とするのです。

 また有機態のリン酸は土壌中の微生物によって分解されて肥効を示すので、水溶性、可溶性、ク溶性のいずれにもあてはまらないものでありながら、「リン酸全量」として表示されます。

 主なリン酸肥料の性質と使用上の留意点を以下に述べます。

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