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特集

ゼロから始めた面白さ 新規就農者たちの見る農業


山木 僕も人にやれと言われたことは、昔はそれなりにこなしていたはずなのに、この10年農業ばかりやって完全にできなくなっちゃった。
住田 ブーブー文句を言いながら会社にいる友達はいっぱいいる。彼らから「農業いいなあ」と言われることがあるけれど、そう言ってる人は会社を辞めない。
金森 やる人は「いいなあ」と思った時点で始めてますよね。

Case1
ハードル高い畑作で新規就農
ジャガイモで未来を切り拓く

江面暁人
江面陽子
江面ファーム
(北海道遠軽町白滝)

江面暁人1979年生まれ。江面陽子1980年生まれ。2009年、2人が結婚すると同時に農業研修先の北海道北見市に転居。遠軽町白滝の畑作農家と経営移譲で合意し、同地での研修を経て、2012年4月、江面ファームとして独立。経営規模は約42haで、小麦、てん菜、スイートコーン、ジャガイモを生産する。
http://happyfarm.blogzine.jp/

北海道北広島市出身で東京の大学に入学した江面暁人さん(35歳)は卒業後、都内の人材関係の企業に就職し、営業として働いていた。一方、妻の陽子さんは京都市出身。大学卒業後、横浜市の化粧品・食品メーカーで商品企画に携わっていた。二人が交際中の2006年、当時27歳の暁人さんは就農を決意し、インターネットや雑誌などで情報収集を始めた。

【「家族が一緒」を求めて
結婚式の翌日北海道へ】

陽子さんは振り返る。
「農業に興味を持ったのは二人ともです。サラリーマン時代の主人は、仕事は充実していて楽しかったようなんですけど、あまりにも忙しく、朝は6時に家を出て、夜は深夜12時を回って帰ってくることも珍しくない生活だったんです。家庭を持ったときにその仕事を続けることは想像できないと言っていました」
多忙を極める日々のなか、いつか自然があふれる北海道に戻りたい、家族で一緒に食卓を囲める暮らしがしたいとの思いを募らせた暁人さん。その先にあったのが農業だった。
「家族と共に過ごせるということに加えて、私の場合は食に関心があったんです。前職では食品の商品企画をしていて、原料調達などで農家さんと触れ合う機会がありました。そんなこともあって『結婚して、北海道で農家になりたい』という主人からの提案は、一抹の不安はあったものの、それ以上に素敵な未来を予感させてくれました」
その後、知り合いの農家の作業を手伝ったり、市民農園での週末農業体験、北海道農業担い手育成センター主催の説明会への参加などを経て、09年3月、北見市の農業生産法人での研修に向かうべく、結婚式の翌日に二人で北海道へ渡った。

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