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今月の数字

93件/10月の食中毒件数(2013年)

9月中旬、健康診断のために5日間入院し、2日間の断食から流動食、三分粥、五分粥、全粥という行程で食事した。以前から断食や病院食には興味があったが、それが実際に体験できるいい機会となった。
断食すると嗅覚が冴えるというがまったくそのとおりだ。一度口をつけたペットボトルの水を冷房の効いた部屋に置き、数時間後にフタを開けて飲もうとすると飲み口から雑菌の臭いがする。室温15~20℃の冷房の効いた部屋の中だ。嗅覚が鋭くなっていることにも驚いたが、普段、雑菌が繁殖した状態のものを気づかずに飲んでいたのだということにも驚いた。
2009年に富山大学医学薬学研究部は、小型ペットボトル飲料水の一般細菌数が常温(25℃)で時間の経過によってどのくらい増えていくかを調査した。その結果、「茶」では飲水直後にはほとんど菌が検出されなかったが、2時間後に80CFU/ml、10時間後に110CFU/mlとなった(24時間後以降はカウントが不可能となった)。「ミネラルウォーター」は飲水直後から一般細菌が78CFU/ml検出された後、2時間後が47CFU/ml、10時間後が93CFU/ml、24時間後が255CFU/ml、48時間後は334CFU/ ml、72時間後には424CFU/mlまで増加した。

「CFU/ml」は一般細菌の検査結果単位で、Colony Forming Unitの略であり、厚生労働省が定める飲料水の水質基準は100CFU/mlとなっている。つまり、この実験結果では、茶なら2時間、ミネラルウォーターなら10時間を超えると飲料に適さない状態ということを指す。体力の落ちている入院患者は常温では保存せず、冷蔵庫に保管したほうが良い。

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