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【特集】
待ってました日本農業の夜明け!イノベーションに挑む経営者の時代 年の初めに言ってしまいます――何よりも自分に、そして時代に、同伴者たちに
- 編集部
- 2015年01月14日
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米価崩壊!
私たちはそれを恐れていたのではない
自由に考え、試される日が来るのを
待っていたのだ
【01
コメは日本農業の象徴ではなかった
それがわかって農村に自由が来た
株式会社アートソイル 片岡仁彦(福井県福井市)】
いよいよ農業界がはじけた! 米価の暴落により、コメ生産者は大打撃! マーケットの変化を見なくても“営農”できていた方にはさぞかし驚かれたことでしょう。しかし、私から見ると、当たり前のことになっただけのことです。モノの価格が安くなるのは、ほとんどの場合、供給が過剰であるか需要がなくなったためです。コメは日本農業の象徴と位置づけられてきましたが、そのような思いは幻想に過ぎなかったことが現在の価格でわかります。
私の住む福井は“超”が付くほど保守的な土地柄で、選挙では農業族しか当選しませんでした。しかし、今回の衆議院選挙では関係団体は初めて“自由投票”になりました。五連会長はJAの改革は自分たちで行なう!と。官房長官は幹部族議員に今回はやらせていただきますから、と。してみれば、今回の選挙は改革実行選挙だったのではないでしょうか?
時代は絶えず変わり続けます。この変化に柔軟に対応できる“経営者”しか生き残れない時代に、少しだけなったみたいです。この“チャンス”を!!
【02
人に頼らない自立した職業に
それが農業を憧れの職業にする
中道農園 中道菜穂(滋賀県野洲市)】
私は、まだまだ修業の身で、農業界のことも正直わからないことだらけです。今年度の米価暴落も、お金の管理をしていないため、本当の厳しさをわかっていないと思います。
ただ、父の下で仕事をしていて思います。そんな時代だからと言って弱音を吐いて誰かに助けを求めているようでは、農業は人から憧れられるような職業にはならないということです。
父が最近、「予想していた時代が来たな」と言います。その言葉には確かに大変な時代が来たというニュアンスもありますが、しかし将来を見据えてきて、必死に対策を考えきて、そして今やるべきことをやっている、そんな姿を見ています。
私が農業をしたいと思ったのは、農業がもっと都会の皆さんが無性に応援したくなるようなカッコいい職業になってほしかったからです。初めは、おしゃれな作業着で仕事するとか、かっこいいトラクターに乗るとか、外見ばかり気にしていました。でも、今は外見ももちろん必要だけれど、何よりも、自立できる職業であることが本当にかっこいい、憧れられる職業なのだと思っています。
そして、確かに厳しい時代かもしれませんが、女性である私からすれば、本当によい時代に生まれたなと感じています。時代そのものが、女性が社会に進出しやすい環境を作ってくれていて、私にとってはありがたい時代です。ただ、それに甘えることなく、女性という個性を生かし、中道農園が永久に農家であり続けるために、今の環境を作り上げてきてくれた先祖への感謝を忘れず、消費者はもちろん、地元にもお役に立てる農業を頑張りたいと思います。
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