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【岡本信一の科学する農業】
株が揃っていて見た目がきれいな圃場にする方法
- (有)アグゼス 代表取締役社長 岡本信一
- 第38回 2015年01月14日
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最大の原因は、前回書いたように排水の問題にある。排水性改善、水たまりについては前回の記事を読んでいただくとして、今回は圃場内の不均一について、原因と解決方法を整理してみる。
実際に畑を見てみると、株ごとに育ちがバラバラという状況はよくある。一方で、株が揃っていて見た目がきれいな圃場もある。この違いは栽培管理上の問題や環境条件によって生じている。一つ一つの株が完全に同じように育つというのは不可能だが、揃えることはできる。思いつくままに不均一な状況を生み出す原因を挙げて、それぞれの項目ごとに解説を加えていこう。
圃場内の不均一の原因は
圃場内の不均一の原因は、ある程度仕方のないものから、管理上の不手際によるものまで多岐にわたる。一つ一つの要因は小さな問題かもしれないが、これらが積み重なると大きなバラツキとなって現れる。
まずは栽培管理上の問題点から見てみよう。
●苗の揃いが悪い
苗半作といわれるくらいに苗が大事なのは、多くの方がご存じだろう。苗の出来を気にする人は多いが、苗は出来が揃わないのは当然と考えている人もいる。苗の出来が揃わないのは当然の現象ではなく、育苗管理が悪いためである。苗の時点での問題は後々の成長段階にまで影響する。これに播種床づくりの失敗が加わるとバラツキは極大となる。
●播種床づくりの失敗
「土壌表面が平らでない」「肥料・堆肥の散布が均一でない」「作土の深さがバラバラ」「畝立てが揃っていない」などは播種床づくりの問題である。作業者によって許容範囲がまちまちで、失敗を自覚されていない事例が多いのではないだろうか。
機械の使い方によっては、表面が平らにならなかったり、作土の深さが一定にならなかったりといった違いが出る。その上で畝立てがうまくいかないとバラツキは倍増する。
播種機の精度が高くても、表面が波打ったりしていれば、播種精度はおのずと低くなってしまう。同じ機械で植えても同じように播種できない理由はここにある。播種深度が一定にならなければ、発芽や生育が揃わなくなり、後の管理作業に影響を及ぼすこととなる。
●株間がバラバラ
播種床づくりがうまくいっても、株間が違えば、確実に出来は変わる。播種・植え付け作業が手作業でも、機械作業でも株間の不揃いは往々にして起こり得る。これは以前から述べているとおりだが、一部の作物についてはバラつき具合がひどい。株間をなるべく均一になるように改善するだけで、不良率が減り、収量が増えるケースも少なくない。
●発芽・苗立ちが揃わない
種や苗の品質が揃っていないということもあるが、ここまでのいずれかに問題がある場合も多い。例えば、表面が平らでなければ播種深度が一定にならず、発芽が揃わず、雑草防除のタイミングが捉えにくくなる。発芽や苗立ちが揃わない場合は、播種前作業をも振り返ると良い。
実際に畑を見てみると、株ごとに育ちがバラバラという状況はよくある。一方で、株が揃っていて見た目がきれいな圃場もある。この違いは栽培管理上の問題や環境条件によって生じている。一つ一つの株が完全に同じように育つというのは不可能だが、揃えることはできる。思いつくままに不均一な状況を生み出す原因を挙げて、それぞれの項目ごとに解説を加えていこう。
圃場内の不均一の原因は
管理上の問題と環境条件
圃場内の不均一の原因は、ある程度仕方のないものから、管理上の不手際によるものまで多岐にわたる。一つ一つの要因は小さな問題かもしれないが、これらが積み重なると大きなバラツキとなって現れる。
まずは栽培管理上の問題点から見てみよう。
●苗の揃いが悪い
苗半作といわれるくらいに苗が大事なのは、多くの方がご存じだろう。苗の出来を気にする人は多いが、苗は出来が揃わないのは当然と考えている人もいる。苗の出来が揃わないのは当然の現象ではなく、育苗管理が悪いためである。苗の時点での問題は後々の成長段階にまで影響する。これに播種床づくりの失敗が加わるとバラツキは極大となる。
●播種床づくりの失敗
「土壌表面が平らでない」「肥料・堆肥の散布が均一でない」「作土の深さがバラバラ」「畝立てが揃っていない」などは播種床づくりの問題である。作業者によって許容範囲がまちまちで、失敗を自覚されていない事例が多いのではないだろうか。
機械の使い方によっては、表面が平らにならなかったり、作土の深さが一定にならなかったりといった違いが出る。その上で畝立てがうまくいかないとバラツキは倍増する。
播種機の精度が高くても、表面が波打ったりしていれば、播種精度はおのずと低くなってしまう。同じ機械で植えても同じように播種できない理由はここにある。播種深度が一定にならなければ、発芽や生育が揃わなくなり、後の管理作業に影響を及ぼすこととなる。
●株間がバラバラ
播種床づくりがうまくいっても、株間が違えば、確実に出来は変わる。播種・植え付け作業が手作業でも、機械作業でも株間の不揃いは往々にして起こり得る。これは以前から述べているとおりだが、一部の作物についてはバラつき具合がひどい。株間をなるべく均一になるように改善するだけで、不良率が減り、収量が増えるケースも少なくない。
●発芽・苗立ちが揃わない
種や苗の品質が揃っていないということもあるが、ここまでのいずれかに問題がある場合も多い。例えば、表面が平らでなければ播種深度が一定にならず、発芽が揃わず、雑草防除のタイミングが捉えにくくなる。発芽や苗立ちが揃わない場合は、播種前作業をも振り返ると良い。
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岡本信一 オカモトシンイチ
(有)アグゼス
代表取締役社長
1961年生まれ。日本大学文理学部心理学科卒業後、埼玉県、 北海道の農家にて農業研修。派米農業研修生として2年間アメ リカにて農業研修。種苗メーカー勤務後、1995年 農業コンサ ルタントとして独立。 1998年(有)アグセス設立代表取締役。農業 法人、農業関連メーカー、農産物流通企業、商社などの農業生 産のコンサルタントを国内外で行っている。講習会、研修会、現地 生産指導などは多数。無駄を省いたコスト削減を行ないつつ、効率の良い農業生産を目指している。 Blog:「あなたも農業コンサルタントになれる」 http://ameblo.jp/nougyoukonnsaru/
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